【R4・4・1施行】改正された種苗法は農家にどれくらいの負担を強いるのか?

改正種苗法が4月1日から施行されました。
種苗法は育成者の権利を守るための法律で、知的財産権のひとつです。音楽の著作権みたいなものですね。
いちごやサツマイモなど苗を増やせるものについては、「勝手に増やさないでね」「果樹の枝を勝手に増やしたり売ったりしないでね」と制限をかけるものです。
新品種をリリースしても利益が出ない種苗育成者への配慮と、海外へ新品種が流出するのを食い止めるための措置、という側面もあります。

その種苗法が改正されるとのことで、昨年かなり農業界隈がゴタゴタしてたのを覚えている方もいるのではないでしょうか。
「いちごやサツマイモの増殖を禁止されたら種苗費が増えて困る!」
「コストが増えて離農が加速するんじゃないか?」
「固定種が危ない!自家採種できなくなるのでは?」
「海外企業に日本の種苗が乗っ取られる!食糧安保に関わるぞ」
と心配の声が上がってました。

実際のところはどうなんでしょうか。結論を言えばどうやらそれほど影響ないだろうと思われます。一部の農家は影響を受けますが、その負担は経営的に苦しいとも言えない程度です。心配していたほどではなさそうです。

詳しい内容は動画にしていますのでそちらをご覧ください。動画を見るのが面倒な方のために、農家としてやるべきことを簡単に書いておくと、

登録品種の証であるPVPマークをチェックし、
どんな制限がかかっているかを流通品種データベースで確認する。
必要であれば許諾申請を行う。

これだけです。難しくないですよね。
へたに慌てふためく必要はなく、それほど大きな負担もないですから、新しくなった種苗法とよい関係を築いていきたいものです。

広報誌「NARO」 No.24
https://www.naro.go.jp/publicity_report/publication/laboratory/naro/quarterly-newsletter/151709.html

流通品種データベース
https://hinshu-data.jataff.or.jp/varieties/search?clear=1

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