農家の販売力を劇的に高めるホームページ開設

前回の記事ではインターネットを活用することで、田舎暮らしをしながら農業で生計を成り立たせていくことはじゅうぶんに可能な時代になったということを書きました。
インターネットの活用が田舎暮らしには相性がよい
それじゃあ具体的にインターネットを活用するとはどういうことか、について説明していきます。

農業を始めてあなたが絶対にやらなければならないことが2つあります。
商品をつくって売る。
つまり商品をつくることと、それを売っていくこと。
この2つをやらなければ商売としては成立しません。
当たり前ですね。
当たり前なんだけど、このことを当然のことだと思わずこまかく噛み砕いていくと、インターネット活用にベストマッチした農業の形が見えてきます。
 

どこに売るのかを考える

朝市マルシェ
商品をつくる、つまり農地を利用して農産物をつくるのは動かしようがありません。
農業は基本的に土地利用型の産業ですから、(一部の植物生産工場をのぞけば)農地があってはじめて商品をつくることが可能になります。
今回はここに触れませんので詳しく書きませんが、田舎暮らしを望むのであれば必然的にその土地で農産物をつくることになります。

山に囲まれて段々畑が広がっているようなのどかな地域に移り住んで、そこで米や野菜を育てました。
無農薬で汗水たらして一生懸命育てました。
もちろん売りますよね。
農協に売りますか?
その農協は無農薬の米なんて取り扱わないかもしれませんし、少量では受けつけてくれないかもしれません。
直売所で売りますか?
定年後の楽しみとして野菜を育てているなんちゃって農家がたくさん出品している直売所では、利益があがらなくても年金で暮らしていけるから野菜が破格の値段で出品されていますよ。
低価格競争が激化していますよ。
そんなところに自分の野菜をおいて利益が上がるとはおもえません。

最初は知り合いに買ってもらって、クチコミでどんどん広げていくという方法はどうでしょう?
定期的に買ってもらえるなら、人づてに広がっていくことで商売が成り立つ可能性はあります。
あなたから買いたいと思ってもらえるような野菜をつくることができれば充分にやっていけるでしょう。
でも、あなたが人里離れたかなりの山奥を希望して移住していたとしたら・・・。
あなたの野菜をお届けできる人たちがまわりにどれくらいいるでしょうか。
田舎の人たちは、野菜を育ててくれる祖父母がいたり、自分で育てることができる土地を持っていたりして都合よく買ってくれる人はそれほど多くありません。
そもそもの人口密度が低いですし。
買いたいと言ってくれている人たちが都市部に多くいるのであれば、そこに向けて配達をしなければならなくなります。
片道1時間とか1時間半とかかけて売りに行きますか?
 

ホームページやブログで商品を売る

インターネット・パソコン
こんなとき、田舎といわれる地域の中でもとくに都市部から離れて人里が少ないような山間地域に移り住んだときに、商品を売るためのツールとしてインターネットは非常に有効な手段となります。
ホームページやブログで米を売る、野菜を売る。
ということです。
ホームページやブログを開設することはそんなに難しいことではありません。
ちょっと前までは、ホームページビルダーのような市販のソフトを使わないとホームページを作ることは大変なことでした。
いまでは素人でも簡単にホームページを作成できるツールがたくさんありますし、ブログに至ってはアメブロやFC2ブログなどに登録するだけで自分のブログをもつことができます。
もちろんホームページを作成してくれる業者も山ほどいます。

自分のホームページやブログをもって、そこに販売ページを用意しておけば、自分の育てた農産物を自分で売ることができるようになります。
農協や卸業者、流通業者、直売所やスーパーなどの小売店に中間マージンをとられることはありません。
1000円で販売すれば、1000円が売り上げとして入ってきます。
そして商圏は無限です。
あなたの農産物を買いたいといってくれる人がいるなら、日本全国どこからでも買ってもらうことができます。
日本全国にいる無農薬の野菜を求めている人すべてが見込み客です。
クチコミで地元を中心に販路を拡大していくことにくらべれば、見込み客の人数は天と地ほどの差があります。

さらに、自分で営業をしていく必要がなくなります。
商品を売るために色んな人に会って営業をかけなくても、ホームページやブログが勝手に営業して売ってくれます。
名刺を持って販売店まわりをする必要がなくなりますし、直売所などで店頭販売しながら自分のことを認知してもらう活動も不要です。
もちろん営業マンを雇う必要なんてありません。
ホームページやブログをもつということは、超優秀な営業マンを雇うことに等しいからです。

これらの利点は、べつに田舎に住んでいるとか都市近郊農業をやっているとか関係なく、農家が販売力を持つという意味で非常に有効です。
通常であれば売るということに不利な立地である田舎にこそ、インターネット通販が活かされるというだけです。
既存の農家というのはすでに販売先をもっていることがほとんどなので、あらためてホームページを持つという必要性を感じていません。
インターネット通販の市場が急成長をしている時代なのに、インターネット上で農産物を売ればポンポンと売れていく時代なのに、インターネット上に店を構える人がまだまだ少ないというのが現状です。
新しく農業に参入してくる、いわゆる新規就農者のために市場が用意されている、というおいしい状況を見逃す手はありませんよ。
 

ただし、ホームページやブログはつくっただけでは超優秀な営業マンになりません。
まったく働いてくれません。
育ててこそ優秀になるんです。
その話はまた別の機会にでも・・・。

 

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ただし、条件があります。
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