農家がホームページを作るのは自分の店を持つのと同じ

ホームページって作ったほうがいいの?
ブログって持ったほうがいいの?
知り合いの農家さんでブログを書いている人って結構いるんですけど。
という疑問にお答えしたいと思います。

最初に結論を言ってしまえば
絶対に持つべき!
だと思いますが、農協出荷型や業者との契約型などもうすでに作物の売り先ががっちり決まっている場合は必要ありません。
その場合でもホームページはあったほうがいいとは思いますが。

今回は。
なぜホームページは必要なのか。
ブログだけでもいいのか、という話になります。
興味がありましたらぜひ最後までご覧ください。

 

営業で役に立つブログやホームページ

農業を始めたいと考えて、あちこちに相談に行ったり栽培の勉強をしたりする。
農地を借りて、農業用機械を揃えて、タネや肥料を買って。
栽培をスタートしていきます。
農地では野菜や米が育っていき、数ヵ月後にはぶじに収穫時期を迎えます。
そして収穫、出荷。

このとき。
すでに売り先が決まっていればなにも問題はありません。
農協や小売店、直売所などへ採れたものを出荷すればいいだけです。
でも。
既存の流通ルートに頼らず自分で売り先を見つけて販売していこうとしたときには、営業をして顧客を増やしていく必要があります。
そんなときに役立つのがブログやホームページです。

営業先で長々と、自分の栽培へのこだわりを話し続けるなんてできません。
農業への熱い想いをぐだぐだと話し続けることは相手にとって苦痛です。
だから。
栽培へのこだわり、農業への熱い想いをホームページに載せておく。
そして名刺を渡して一言、
「詳しいことはホームページをご覧ください」
「ブログでいろいろと日々の様子を書いています」
で済ませてしまうことができます。

伝えたいことが多ければ多いほど、ブログやホームページは役に立ちます。
これはつまり、ホームページのなかに販売ページがなくても関係ないということ。
自分の足で営業してまわったときに、自社の詳しい説明をするためのツールとして活用することができるわけです。

 

ホームページとブログの違い

あえて書く必要はないかもしれませんが、
ホームページとブログってなにが違うの?
という問いに答えていきます。
ごく簡単にいえば、
ホームページは一戸建ての住宅
ブログはマンションなどの集合住宅

ということです。

マンション

マンションは、あらかじめ建っている物件から部屋を購入します。
間取りはあらかじめ決まっていますが、内装は自分で変えることができます。
ブログはこのようなマンションによく似ています。
ブログサービスにはいくつかあって、アメーバブログやFC2ブログ、ライブドアブログなどが有名ですが、このブログサービスそのものがマンションだと考えてください。
そしてマンションのなかの部屋、それが個々のブログです。
アメーバブログでブログを開設した、というのはマンションの一室を借りたようなもので、おおまかな間取りは決まっていますがスキン(テンプレート)を変えることで内装をいじることができます。

 

一戸建て

一方。
ホームページは戸建て住宅です。
建て売りではなく、自分の要望に合わせて間取りから決めていく注文住宅のようなものです。

マンションはすでに建てられているものから選ぶことになりますが、戸建て住宅のときは土地を探すところから始まります。
土地、つまりインターネット上にホームページを構えるためのスペースを用意するということですが、これはレンタルサーバでスペースを購入することに等しい行為です。
そこに建てる家は。
自分の好みのデザインで作ることができて、部屋の数も内装もすべて自由自在です。

 

ブログがいいのかホームページがいいのか

ホームページとブログの構造的な違いは分かったとして。
どう使い分けたらいいのか、迷いますよね?

かんたんに言ってしまえば、戸建ての店舗を持ちたいのかマンションの一室で店舗を持ちたいのかという好みの問題になります。
マンションの一室というと怪しい感じになるので、雑居ビルみたいなイメージでけっこうです。
あなたがお店を持ちたいと思ったときには、どちらのお店がいいですか?

やっぱり戸建てのちゃんとした店舗がいいよね。
陳列したいものがたくさんあるし、間取りとかデザインとかこだわりたいし。
というのであれば、ホームページが必要です。

そうじゃなくて。
スペースはそんなに広くなくてもいいからとりあえず店舗を持ちたい。
商品数はそれほど多くないし、来てくれたお客様にしっかりと説明しながら販売できればそれでじゅうぶん。
ということであれば、ブログでじゅうぶんだと思います。

 

店舗の中に優秀な営業マンを持つこと

新規就農してブログやホームページを持つことは。
インターネット上に店舗を持つのと同じことです。
実社会で店舗を構えるというのはものすごい大変なことですしお金もかかりますが、インターネット上であれば簡単にお店を持つことができるんです。
小さな農家が自分の店を持てる。
ブログやホームページにはそういう力があります。

営業マン

そして。
ブログやホームページにたくさんの記事(文章)を書いて、たくさんのことを知ってもらおうとするのは、お店のなかに営業マンを置くことに等しいんです。
あなた自身がいる、と言ってもいいかもしれません。
24時間いつでもお店のなかには営業マンがいて、来てくれた人に向かって熱い想いや栽培へのこだわりを説明し続けます。
場合によっては販売までしてくれます。
だから。
記事をたくさん書いてページを増やせば、営業マンがどんどんしゃべってくれるようになります。
ためになる有益な情報を書いていけば、優秀な営業マンが素晴らしいトークを繰り広げてくれます。

ただ店舗を構えただけではホームページをつくっても商品は売れません。
その中に優秀な営業マンを雇って配置しておかなければ、商品を陳列していても買ってもらえないんです。

 

サイトを作り込む

ブログやホームページを作る、つまり開店するのは誰でもできます。
お金をかけずにタダでお店を持つこともできます。

でも。
お店を構えているだけでは売れません。
外装・内装を整えて雰囲気をよくして、商品を並べて。
そして。
優秀な店員、営業マンを雇う必要があります。
ホームページのなかで自分の農園について説明したり、農業に対する熱い想いを語ったり、商品の詳しい説明をしたり、ブログで日々起こっている日常を伝えたり。
記事を増やして、来てくれた人の心に響く文章を残していくことで、雇っている営業マンはどんどん優秀になっていきます。

ブログやホームページを持つということは、インターネット上に店舗を構えるということです。
野暮ったい外観でいいと思いますか?
無愛想な店員でいいと思いますか?
自分だったらどんなお店で野菜や米を買いたいと思うか、それを想像しながらホームページを作りこんでいってください。

参考になれば幸いです。

 

 

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