小さな農業を解体しかねない誘惑

大は小を兼ねるというけれど、小さいからこその利点は大きいと得られないことだってあります。
なんのこと?というご意見はおいといて、農地面積についてまた色々と考えています。

どれくらいの収益があって、どれくらいの顧客をかかえるのか。
野菜の必要量を確保するためには、どれくらいの農地面積が必要なのか。
目標とする収益には届きつつあるので、そこから必要な農地面積はおのずと見えてきます。
結論をいえば現在の面積でじゅうぶんやっていけます。
今後は、栽培技術の向上(味の追求)、安定供給ノウハウの蓄積、省力化のための適切な投資、労働時間の短縮などの経営改善に力を入れていくことになります。
新規就農からの5年間をガムシャラ期とするなら、この先は経営改善安定期と言ってもよさそうです。

今の農地面積を有効にフル回転させながら、研修生をうまく育てて労働力をいただきながら(ギブアンドテイクね)、家族との時間をしっかりとれるような悠々生活を送る。
せっかく田舎にひっこんで自然に囲まれた環境にいるんだし、自分で時間を管理できる自営業をやってるんだから、それを手放すような方向に事業展開していくのはさけたいですね。

そのためのスモール農業。
小さいからこその利点を生かしながら、「1町歩つくってこそ百姓として一人前」(誰が言った?)なんていう意見をはじき返したいです。

なんでこんなことを書くのかというと、また最近近所の方から農地を借りないかという話が持ち上がっているからです。
借りるのは簡単。
でもそれらをすべて納得できるように管理していくのは大変です。
高齢化が進みどんどん使われなくなっていく農地をどうしていくのか、松本自然農園による上限のある供給に対して需要をどう受け止めていくのか。
これらを解決してくれるのは新たに参入してくる若い新規就農者の力。
若者が松平という地域で農業をやりたいと思えるような環境をつくらないといけませんね。
実績を示すことと研修生を育てること。
いま僕ができるのはこんなところでしょうか。

うーん、話がカタイなぁ・・・。

多品目栽培でこんな間違いをしていませんか?

たくさんの種類の野菜を同時に育てる、かんたんに表現すれば家庭菜園を大きくしたような農業。

このような、いわゆる多品目栽培は、有機農業ではよくやられている方法なのでご存じの方もいらっしゃるでしょう。
そして、多くの農家がやってるんだから自分にもできるだろうと、独学で、農家研修で、栽培の基本を学んでから実際に自分でやってみるのですが・・・
このときすでに、じつは大きな間違いをしています。

それは・・・

有機農業が慣行農業の5倍も儲かるって!?

有機農業者は、あまりお金の話をしたがりません。

「収入に魅力を感じて農業をしてるんじゃない。わずらわしい人間関係から解放されて、健康的な暮らしをしたいから有機農業の道を選んだんだ。」

と、収入は二の次だと言います。
だからこそ見えなくなっていた真実。それは、

有機農業はちゃんと稼げる

ということ。家族を養っていくことくらいは簡単に実現できます。しかも、栽培がうまいとかヘタとか関係ありません。誰でも実現できるものです。

ただし、条件があります。
それは・・・

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