農業資材については色々と考えるところがあります。
ビニールマルチ、防虫ネット、不織布など・・・。
できれば使いたくない、でも使うことで作業が効率化したり野菜の生長を促進したりするメリットがあるので悩みます。
その資材がなければ成り立たないような農法ではありたくないと思っていますが。
それぞれの資材について僕なりに考えていることを書いてみます。
賛同・反論あるかと思いますが可能な限りスルーしてください。
ビニールマルチ。
雑草を抑えたり、地温上昇を狙ったり、乾燥を防止したりといった役割があります。
過去数年間、一切使用していなかったのですが昨年秋~現在にかけてニンニクとタマネギに使用してみました。
ビニールマルチの多用は地力を消耗させるのでほどほどにしておきたいですし、草に追われるとはいえ夏に使いたいと思いません。
草を生やすということにかなりウエイトを置いてますから。
越冬野菜については限定的に使用しますが、それ以外の季節については使用する予定はないというのが現在のスタンスです。
次にビニールトンネル。
主に保温効果を狙って使用される資材です。
設置にも開け閉めの管理にも手間がかかり、懐にも打撃を与えます。
周りの農家と出荷時期をずらしたいときに利用するとメリットが大きいです。
松本自然農園の場合は旬を大切にしているので、ビニールで保温して収穫時期をずらすということにトキめくことがありません。
3月4月の端境期に出荷したいと思って使ってみたことはありますが現在は一切使用していません。
今後も使用する予定はありません。
これは不織布。
保温効果と虫害対策を目的とします。
今年のように寒暖が激しいときは高い保温効果を発揮しますがビニールトンネルほどの影響力はありません。
また、今の時期に小松菜や水菜などのアブラナ科を育てると、小さな虫に葉を食べられることが多くて無農薬での栽培は非常に難しいのですが、種まき後に不織布で覆っておくと虫害を最小限に抑えることができます。
出荷品目を確実にそろえることができるという点では非常に有効な資材になります。
主に春先の今ごろに多用することが多い資材ですが、安定供給のため今後も使用していくと思います。
ほかにも防虫ネットを使用しています。
これはキャベツやブロッコリーにモンシロチョウが飛来して卵を植えつけるのを防ぐために使いますが、当面は欠かせないと思います。
不織布などで物理的に虫をブロックしなければ野菜を虫食いから防ぐことができない、というのは僕の理想とは程遠い成育結果です。
やはり何もしなくても野菜自身が健康にたくましく育って虫がつかないというのが目標ですから。
5年の経験から夏野菜、秋野菜、冬野菜に関しては虫害をある程度おさえて出荷に耐えうる野菜を育てることができるようになってきたと感じていますが、春野菜についてはまだまだ難しいという印象が強いです。
年間を通して安定供給することで買ってくれるお客様に安心を提供したいと思ってますので、資材に頼ってでもなんとか品目をそろえていくことを第一に考えています。
野菜自身が健康に育つための栽培をするにはどうしたらいいか、資材に頼り切ってしまうと見えなくなってしまう部分が多いので気をつけたいところですね。
資材使用を最低限にとどめながら、スーパー野菜栽培技術の習得に励みたいと思います。
多品目栽培でこんな間違いをしていませんか?
たくさんの種類の野菜を同時に育てる、かんたんに表現すれば家庭菜園を大きくしたような農業。
このような、いわゆる多品目栽培は、有機農業ではよくやられている方法なのでご存じの方もいらっしゃるでしょう。
そして、多くの農家がやってるんだから自分にもできるだろうと、独学で、農家研修で、栽培の基本を学んでから実際に自分でやってみるのですが・・・
このときすでに、じつは大きな間違いをしています。
有機農業が慣行農業の5倍も儲かるって!?
有機農業者は、あまりお金の話をしたがりません。
「収入に魅力を感じて農業をしてるんじゃない。わずらわしい人間関係から解放されて、健康的な暮らしをしたいから有機農業の道を選んだんだ。」
と、収入は二の次だと言います。
だからこそ見えなくなっていた真実。それは、
有機農業はちゃんと稼げる
ということ。家族を養っていくことくらいは簡単に実現できます。しかも、栽培がうまいとかヘタとか関係ありません。誰でも実現できるものです。
ただし、条件があります。
それは・・・