秋ジャガイモの栽培に白黒ビニールマルチを使用しました、と記事を書いてから結果を待っていた方もおられることでしょう。
春作と秋作はまったく別物
タマネギ苗の植え付けが優先されるのであとまわしになっていましたが、12月に入って本格的に収穫をはじめました。
白黒ビニールマルチを使用してみた感触ですが・・・。
出芽するときに黒ビニールだと焼けてしまうことがあるが、白黒にはそれがない。
ビニールをやぶって芽を出しますが、その処理が遅れても大丈夫です。
暑さで芋が腐らないので発芽率は90%以上でした。
地温を抑制する効果があるので生育後半には失速するのでは?と思いましたが最終的に葉はしっかりと茂ってくれたので問題ありませんでした。
そして気になる収穫量ですが、黒ビニールと白黒ビニールで比較したところそれほど大差はなさそうです。
まあこれは比較対象が少なかったので一概には言えませんが。
黒ビニールの場合、生育初期は暑すぎて生育抑制されていたのが後半は地温上昇効果でぐいぐいきた。
白黒ビニールは気温の高い生育初期は順調だけど、後半の涼しい季節には勢いがなくなった。
そんな印象です。
それぞれいいところも悪いところもあるけど最終的には収穫量が同じだった、みたいな感じでしょうか。
だったら黒でいいじゃん、というのは黒の発芽率の悪さを考えれば言えないと思います。
8月下旬~9月上旬の暑いなかで黒ビニールに種イモを植え付けるリスクはすごいですよ。
発芽がそろう、という一点だけでも白黒ビニールには価値がありそうです。
という前置きをしつつ、ほかの農家さんで違った方法をとっていたので気になっていることがあります。
ジャガイモの育苗です。
畑にいったん仮植えしておいて、芽があるていど育ったところで本圃場へ植え付ける。
根がしっかり出ているので種イモが腐って芽が出ないという失敗は少ないですし、本圃場への植え付け時期は9月中旬以降になるので暑さによる被害を回避して黒ビニールが使用できそうです。
他人のやっていることなので実際どうなのか書けませんが気になるので来年やってみます。
そうそう。
ひとつ気になったことが。
今回のビニールマルチ栽培では種イモを地表面に置くようなイメージで植え付けました。
ジャガイモは種イモよりも上に新しいイモがつく、という定説が出回っているので、マルチをはがせば表面にころがっているイモを拾うだけで収穫できる、というメリットもあります。
これは農業書にも書かれていることです。
が、今回収穫してみるとイモはけっこう土に潜っていました。
マルチをはがしてもちらほら見られる程度です。
なんでだろう?
秋ジャガは地表面が暑い時期に根を張るから、根が深いところに伸びていくんでしょうか?
春ジャガはちゃんと地表面にごろごろいましたよ。
多品目栽培でこんな間違いをしていませんか?
たくさんの種類の野菜を同時に育てる、かんたんに表現すれば家庭菜園を大きくしたような農業。
このような、いわゆる多品目栽培は、有機農業ではよくやられている方法なのでご存じの方もいらっしゃるでしょう。
そして、多くの農家がやってるんだから自分にもできるだろうと、独学で、農家研修で、栽培の基本を学んでから実際に自分でやってみるのですが・・・
このときすでに、じつは大きな間違いをしています。
有機農業が慣行農業の5倍も儲かるって!?
有機農業者は、あまりお金の話をしたがりません。
「収入に魅力を感じて農業をしてるんじゃない。わずらわしい人間関係から解放されて、健康的な暮らしをしたいから有機農業の道を選んだんだ。」
と、収入は二の次だと言います。
だからこそ見えなくなっていた真実。それは、
有機農業はちゃんと稼げる
ということ。家族を養っていくことくらいは簡単に実現できます。しかも、栽培がうまいとかヘタとか関係ありません。誰でも実現できるものです。
ただし、条件があります。
それは・・・