雇用の是非

SNSなどネット上で発言力があって説得力のある農業関係者は何人もいます。
彼らのいうことはもっともだと感じることが多いんですが、定説を超えて展開される持論であることも多く、よく咀嚼してしっかりと吸収しないと鵜呑みにしてしまって洗脳されてしまう危険もあります。

最近は書籍出版などで日の出の勢いがある久松達央氏の発言に耳を傾けることが非常に多いです。
松本自然農園よりもさらに7年ほど早く開業されているんですが、事業の形態や方向性はすごく似ているので共感できることが多く、先輩農家として足跡を残してくれていることが心強かったりします。
ただ、久松農園が農業法人化して雇用をしていることもあり「家族経営主体のままでは産業として農業は発展していかない」というような論調を展開することがあるので、そのへんは今の自分にはすこし理解が及ばない部分なのかなと感じたりもしています。

個人事業では、全てのノウハウが属人的になり発展性がない。
家族経営が主体だと人が育たない、30年で一人しか育たない。
というようなことを言っておられます。

まあ分からんでもないです。
確かに、と思うふしもあります。
でも。
一方で、8時-17時というようなサラリーマン的な働き方がしにくく天候に左右されやすい、季節によって労働の負荷が変わる農業という仕事には、家族経営がマッチするという側面があるとも思うんです。
一言でいうなら「常時雇用がしにくい」。

生活に密着しているから、子どもの面倒をみたり家事をしたりして奥様の負担を減らしつつ、合間をぬって農作業にいそしむ、なんて芸当ができるのは家族経営だからこそ。
個人事業であるということは、すべてを一人で把握しているということでもあるので、工程に支障が出ないように調整して突発的に休みをとったり、収入と労働時間のバランスをとって働く量を調整したりできるということです。

自分がどういう生き方をしたいのか。
人生を楽しめているのか。
自分がやりたい仕事はこれなのか。
このさき5年後10年後にはどうなっていたいのか。

雇用が必要かどうかという問題が浮上するなかで、
人生において仕事とはなにか
ということを改めて突き付けられているような、そんな気がします。

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