農業ってけっこうお金がかかりますよね。耕うん機、収穫機、洗浄機、軽トラック、ビニールハウスが必要なこともあるし、倉庫を建てなければならないこともある。こまごまとした機械も含めるとけっこうな投資が必要です。
農業機械は高い、絶対に必要なものばかり。とはいえ先立つものが。。。貯金あんまりないし貯まるまで我慢するか?いや、いま必要な機械なんだよなぁ。すでに●千万円の借金があるのに追加で借りられるのか?いろいろと悩みます。
大きな投資には大きな決断が必要です。ここで迫られる選択肢は3つ。一括で購入するのか、ローンを組むのか、それともリースか。どれを選んだらいいのかを解説します。
目次
一括購入
メリット:支払総額が少ない
デメリット:手元資金が一気になくなる
その農家が置かれている状況によって選択は変わってきますが、多くの場合で一括購入はオススメしません。手元に潤沢にあったはずの資金が一気に減ってしまうからです。
農家も含め事業者にとって資金繰りは経営における最重要事項です。企業が倒産するタイミングは赤字が続いたときではなく、手元にお金がなくなったとき。借金をしてでも手元に預貯金を置いておくことが何よりも重要だと経営者は知っているので、多くの企業が金融機関から融資を受けているわけです。その手元資金をわざわざ目減りさせる機械の一括購入は愚策以外の何物でもないでしょう。
もちろん腐るほどの預貯金があるなら一括購入して問題はありませんよ。
ローン
メリット:有利な融資を使えば支払総額は低くなる
デメリット:手続きの時間がかかることも
一括購入しないならローンを組むことになりますが、農業での設備投資は制度融資を活用することが多いと思います。いわゆるスーパーL資金とか、青年等就農資金とか、日本政策金融公庫が提供している融資制度です。
これら農業融資は金利負担がほとんどないものが多い特徴があり、商工業者からみればフザケンナと言いたくなるような優遇金利になっているものばかりです。メガバンク並みの金利だったりそもそも無利子だったり。であれば利用しない手はありませんね。
一括購入で手元資金を減らすのを避けてローンを組むことになったとしても、そもそも金利負担がほとんどないんです。なおさら一括購入する意味がありません。ただし、機械の見積もりをとって融資の申請をして、けっこう時間がかかるので活用するなら計画的に動く必要はあります。
リース
メリット:融資枠を使わないので銀行評価が下がらない
デメリット:支払総額が大きくなる
車のリース、産業機械のリースは認知されていますが、農業機械や施設にもリースを使えることをご存知でしょうか?最近は農業でもリースがかなり広がってきています。最大手はJA三井リースで、社名から分かる通り農林中金と三井物産が主要株主になっている農業界随一のリース会社です。
リースは機械の所有権をリース会社がもち、農家が使用者として毎月一定額を支払っていくもの。カーリースと仕組みはほとんど同じです。
基本的に総支払額は最も大きくなります。支払額は 一括購入<ローン<リース ですが、農業ローンの金利優遇を鑑みればリースは支払総額で圧倒的に不利。出番はなさそうな気もします。
とはいえリースを利用する最大のメリットは融資枠を使わない点です。ハウスを建ててトラクターを購入して、けっこうな融資をすでに受けている。そんなときでもリースなら軽トラックを乗り換えることが可能です。リースは借金ではなく経費として計上されるため融資には影響しないからです。
融資限度額を残しておくためにリースを使うのは、事業拡大をしていく農家にとってアリだと思います。
まとめ
一括で購入するのか、ローンを組むのか、それともリースか。どれを選んだらいいのか迷いますが、
・手元資金が潤沢なら一括購入
・支払総額をなるべく抑えたいならローン
・融資限度額を気にするならリース
そんな基準で選んでみてはいかがでしょうか。
多品目栽培でこんな間違いをしていませんか?
たくさんの種類の野菜を同時に育てる、かんたんに表現すれば家庭菜園を大きくしたような農業。
このような、いわゆる多品目栽培は、有機農業ではよくやられている方法なのでご存じの方もいらっしゃるでしょう。
そして、多くの農家がやってるんだから自分にもできるだろうと、独学で、農家研修で、栽培の基本を学んでから実際に自分でやってみるのですが・・・
このときすでに、じつは大きな間違いをしています。
有機農業が慣行農業の5倍も儲かるって!?
有機農業者は、あまりお金の話をしたがりません。
「収入に魅力を感じて農業をしてるんじゃない。わずらわしい人間関係から解放されて、健康的な暮らしをしたいから有機農業の道を選んだんだ。」
と、収入は二の次だと言います。
だからこそ見えなくなっていた真実。それは、
有機農業はちゃんと稼げる
ということ。家族を養っていくことくらいは簡単に実現できます。しかも、栽培がうまいとかヘタとか関係ありません。誰でも実現できるものです。
ただし、条件があります。
それは・・・