他の農家が、なににどれくらい使っているのか。人様の台所事情って気になりませんか?機械にどれくらいお金をかけてるんだろう?年間の肥料代ってどれくらいだろう?自分は無駄遣いしてないだろうか、それともコスト削減できているんだろうか。売り上げはもちろん気になりますが、それと同時に経費もやっぱり気になりますよね。
そこで今回は、野菜農家の中でもビニールハウスなど施設園芸を除いて、
雨ざらしで広い土地を耕作する露地野菜農家のデータをご紹介します。露地野菜農家が使う経費、支出額が多いものから5つピックアップしていくので何かの参考にしてください。
露地野菜作個人経営の経費内訳
露地野菜での平均耕作面積は2~2.5haですので、その前後くらいの統計データを拾って平均値を出しつつ、分かりやすくお伝えするために数値をすこし簡単なものに置き換えています。面積当たりの金額や経費のバランスなどざっくり傾向は読めると思います。
露地野菜作個人経営 平均面積1.5ha
売上1000万円、経費800万円、本業の所得200万円
共済・補助金50万円、合計所得250万円
経費800万円を100%として多く使っているものから順に
1.荷造運賃手数料 172万円 21%
市場手数料やJA手数料、検査手数料や出荷運賃など販売に係る費用
2.減価償却費 92万円 11%
もろもろの機械類や施設、軽トラも含む。
3.肥料費 76万円 9%
4.諸材料費 65万円 8%
ビニールやマルチ、針金やテープなど消耗品の購入費用
5.雇人費 58万円 7%
パートアルバイトに対する労賃や交通費、自分や家族は含まず
6位以降は、
農薬衛生52万円、動力光熱費50万円、修繕費50万円、種苗費45万円
農具費、作業用衣料費、地代・賃借料、土地改良費、租税公課、利子割引料、農業雑支出(共済等も含む)
基本的には面積が大きくなればそれに合わせて費用も増えていきます。品目によっても売り方によっても内訳は変わってきますが、とにかく色々なものにまんべんなくお金がかかることは伝わると思います。
もし経費の見直し等を考えるのであれば、荷造運賃手数料は交渉が難しくなかなか触れにくいところだけど、機械は中古にしたりリースにしたりできますし、肥料や農薬はジェネリック的な汎用品に変えることもできます。人件費が高いと感じるならパートアルバイトを減らしてスマート農機の導入を検討するという方向性もあります。改善のための作戦を練る時に、比較対象となる指標があると助かるのではないでしょうか。
ぜひ参考にしてみてください。
多品目栽培でこんな間違いをしていませんか?
たくさんの種類の野菜を同時に育てる、かんたんに表現すれば家庭菜園を大きくしたような農業。
このような、いわゆる多品目栽培は、有機農業ではよくやられている方法なのでご存じの方もいらっしゃるでしょう。
そして、多くの農家がやってるんだから自分にもできるだろうと、独学で、農家研修で、栽培の基本を学んでから実際に自分でやってみるのですが・・・
このときすでに、じつは大きな間違いをしています。
有機農業が慣行農業の5倍も儲かるって!?
有機農業者は、あまりお金の話をしたがりません。
「収入に魅力を感じて農業をしてるんじゃない。わずらわしい人間関係から解放されて、健康的な暮らしをしたいから有機農業の道を選んだんだ。」
と、収入は二の次だと言います。
だからこそ見えなくなっていた真実。それは、
有機農業はちゃんと稼げる
ということ。家族を養っていくことくらいは簡単に実現できます。しかも、栽培がうまいとかヘタとか関係ありません。誰でも実現できるものです。
ただし、条件があります。
それは・・・