草に埋もれた壬生菜。
これは失敗ではありません。
むしろ成功。
壬生菜と同じように地面を覆っているのはハコベなどの柔らかい草です。
その草たちと共生するように生えている壬生菜は、虫食いもほとんどなく元気に育っています。
となりの列で育っているカブも同様にすこぶる快調。
虫による被害が比較的多いと感じる春野菜ですが、ここだけ見れば不安要素は見当たりません。
もともと水田として利用されていた農地なので、借りたてのころはメヒシバやエノコログサなどのイネ科雑草がほとんどで使いにくかったことを覚えています。
小さな耕運機では耕すのも大変なほどの硬い土、白菜などの苗を植えたら一晩でネキリムシに全滅させられるほど生態系が乱れた環境。
ここで野菜が育つようになるのか、借りはじめたころは不安ばかりでした。
それが借りてから数年経過して、使っているうちに徐々に土の状態が変化してきて、最近では他の圃場よりも野菜を育てやすいと感じるまでになりました。
ハコベは肥沃な土壌に生えるといわれている草。
数年間かけてやってきたことは間違っていなかったようです。
僕は雑草をけっこう生やすし彼らが土をよくする効果についてかなり評価していますが、他人から見れば雑草を過大評価しすぎているのかもしれません。
でもこうして結果が伴うのなら、草の力はやはり否定できないなと改めて感じます。