出荷を想定した季節ごとの栽培ポイント

少量多品目で野菜セットをお届けする形態の場合、栽培⇒収穫⇒出荷という過程において気をつけなければならないことがあります。
そしてそれは、季節によって全く違うのです。

春は夏野菜が出てくるまでのつなぎ。
5月から6月末くらいまでの2ヶ月間の出荷ですが、葉もの野菜が圧倒的に多くなるためエンドウ・ソラマメ・カブなどの失敗は致命的です。
6月からのズッキーニや茎ブロッコリーも欠かせない。
肝心の葉もの野菜は暖かい季節のため虫害に遭いやすく、栽培がけっこう難しいのでやっかいな季節と言えるかもしれません。

夏はとにかく実の成る野菜が多いです。
トマト・ナス・ピーマン・オクラ・キュウリ・・・・。
1つの株で長期間収穫していくので、植える株数が非常に重要になってきます。
お客様数にあわせて作付けしますが、少なすぎるのはもちろんアウトですし多すぎても売り先に困ったりします。
また、毎週同じようなセット内容になってしまうので、そうならないための工夫が必要です。

秋で難しいのは夏野菜から秋野菜への移行。
夏野菜がとれなくなる前に秋野菜を出荷可能な状態にもっていく必要があり、これが非常に難しいです。
ここさえ乗り越えたら品目数が豊富な秋野菜はどれを出荷しようか迷うほどの状況になってきます。

冬はみなさんが思っている以上に野菜の種類が豊富です。
ジャガイモ、サツマイモ、里芋、ヤーコンなど根菜類がそろってくるため秋以上に種類が豊富になるほど。
問題なのは野菜が足りなくなることです。
10月中旬までにほとんどの種まきを済ませてしまうので、途中で野菜が足りなくなると出荷がストップしてしまうという危険が。
だから翌2月末まで出荷できるように多めに作付けしなければいけません。
顧客数を想定して在庫をかかえておく、という状況ですがこれもけっこう難しい。

季節によっておさえなければいけないポイントは違ってきます。
こういうのは農作業を手伝っているだけじゃわからない世界で、自分でお客さんをかかえるようにならないと知ることができないと思います。
そしてコツもやってみないと理解できません。
話を聞いて頭でわかったつもりでも、実際やってみると思ったとおりにはいかないものです。

想定顧客数にあわせた作付計画と実行力。
おそらくこれが、多品目栽培でセット販売する農家の一番の腕の見せどころですよ。
こういう部分をさらっと何事もなかったようにやってしまうのがプロなんでしょうけど、だとすると僕はまだまだ半人前なのかもしれません。
ブログに「苦しい、苦しい」書いてるようじゃねぇ・・・。

多品目栽培でこんな間違いをしていませんか?

たくさんの種類の野菜を同時に育てる、かんたんに表現すれば家庭菜園を大きくしたような農業。

このような、いわゆる多品目栽培は、有機農業ではよくやられている方法なのでご存じの方もいらっしゃるでしょう。
そして、多くの農家がやってるんだから自分にもできるだろうと、独学で、農家研修で、栽培の基本を学んでから実際に自分でやってみるのですが・・・
このときすでに、じつは大きな間違いをしています。

それは・・・

有機農業が慣行農業の5倍も儲かるって!?

有機農業者は、あまりお金の話をしたがりません。

「収入に魅力を感じて農業をしてるんじゃない。わずらわしい人間関係から解放されて、健康的な暮らしをしたいから有機農業の道を選んだんだ。」

と、収入は二の次だと言います。
だからこそ見えなくなっていた真実。それは、

有機農業はちゃんと稼げる

ということ。家族を養っていくことくらいは簡単に実現できます。しかも、栽培がうまいとかヘタとか関係ありません。誰でも実現できるものです。

ただし、条件があります。
それは・・・

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