将来のことまで考えているデキる農家の多くは、農業者年金基金や農業共済もしくは収入保険などに加入していると思います。今が精一杯で保険をかける余裕なんてないという方もいるかもしれませんが、先行き不安な未来に備えたり不測の事態に備えたりすることは非常に大切なことです。
ですがそんな優秀な農家でも、小規模企業共済に加入している方はかなり少ないのではないかと思います。この制度、節税対策としてものすごいお得なのでやらなきゃ損です。
小規模企業共済とは(独)中小企業基盤整備機構が運営する、小規模企業の経営者や個人事業主のための退職金制度です。サラリーマンなら会社から退職金が出たりしますが、自営業者は自分で積み立てる必要があり、その制度を国が用意してくれているというわけです。
小規模企業共済のメリットは、大きく3つ挙げられます。
①退職金の代わりになる
②掛金支払時は節税対策になる
③制度内に貸付制度がある
かんたんに解説すると、
目次
メリット①退職金の代わりになる
メリットというかそういう制度です。年金でもなければ、万が一に備える保険でもない。サラリーマンではない農業者が自分で積み立てられる退職金制度ですね。
iDeCoやNISAもいいんですが、そっちで運用するよりもまずは小規模企業共済に掛けたほうがいい、利率としては大きいとは言えませんがちゃんと増えて返ってきます。
メリット②掛金支払時は節税対策になる
節税になるポイントはココで、掛け金がそのまま所得控除になります。ざっくりと言ってしまえば、
課税所得400万円だと、掛金毎月1万円で所得税・住民税あわせて36,500円の節税、掛金毎月3万円だと109,500円の節税になります。
銀行に預金しても数円程度しか利息がつかないことを考えたら雲泥の差ですね。
メリット③制度内に貸付制度がある
農業はなんだかんだと不安定な仕事です。天候や市場に左右されて収入は一定ではありません。収入保険などで安定を担保することはできますが、それでも銀行から融資を受けたくなるタイミングもあるでしょう。
そんなとき、小規模企業共済では積立額の範囲内で借り入れができます。せっせと毎年積み立てたものは退職金として受け取るだけではなく、いま資金が必要だというタイミングで借り入れをすることができるということ。
積立額のだいたい7〜9割ですが、金利は1.5%かかるもののそれほど高くないし、銀行融資と違って審査らしい審査もなくかんたんに借りられます。あくまでも積み立てた分から前借りするようなイメージなので借金のようで借金ではないのも気分的にラクですね。
長く経営していれば良いときも悪いときもあります。苦しいときにサッと引き出して体制を立て直すのに利用できるメリットは非常に大きいのではないでしょうか。
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このように小規模企業共済にはたくさんのメリットがあります。もちろんデメリットもありますが、メリットに比べたらたいしたことありません。
節税をしつつ手元にはお金が残っている。そんな状況を意図的に作り出せるのが小規模企業共済です。銀行、信用金庫などの金融機関で手続きができますし9月からオンラインで加入手続きできるようになりました。まだ未加入の方はぜひ御検討ください。
小規模企業共済(中小機構)
https://skyosai.smrj.go.jp/
多品目栽培でこんな間違いをしていませんか?
たくさんの種類の野菜を同時に育てる、かんたんに表現すれば家庭菜園を大きくしたような農業。
このような、いわゆる多品目栽培は、有機農業ではよくやられている方法なのでご存じの方もいらっしゃるでしょう。
そして、多くの農家がやってるんだから自分にもできるだろうと、独学で、農家研修で、栽培の基本を学んでから実際に自分でやってみるのですが・・・
このときすでに、じつは大きな間違いをしています。
有機農業が慣行農業の5倍も儲かるって!?
有機農業者は、あまりお金の話をしたがりません。
「収入に魅力を感じて農業をしてるんじゃない。わずらわしい人間関係から解放されて、健康的な暮らしをしたいから有機農業の道を選んだんだ。」
と、収入は二の次だと言います。
だからこそ見えなくなっていた真実。それは、
有機農業はちゃんと稼げる
ということ。家族を養っていくことくらいは簡単に実現できます。しかも、栽培がうまいとかヘタとか関係ありません。誰でも実現できるものです。
ただし、条件があります。
それは・・・