農業を仕事に 岐路で決断するときに何を考える?

人生は、よくレールに例えられます。
中学から高校へ、高校から大学へ、そして就職。
一本のレールのようにまっすぐに道が続いていることから鉄道の線路のように例えられます。

線路

そのレールは決して一本ではなく、ところどころで道が分かれます。
進学をするとき、就職をするとき。
人生の選択を迫られるときがやってきます。
そして。
そこでの決断が、その後の人生を大きく左右することになります。

もちろんそれほど大きな分岐だけではなく、ほんとに小さな分岐もたくさんあります。
今日の昼食はラーメンにしようか牛丼にしようか。
渋滞しているのはどっちだろう?右折したほうがいいのか左折したほうがいいのか。
眠いけどこの仕事は今日のうちに終わらせておくべきか、さっさと寝たほうがいいのか。
などなど。
重大な決断も、どうでもいいくだらない決断も。
生きていればたくさんの決断を迫られることになります。

今回は。
新規就農をするという決断について、それは人生のレールではどのような位置づけなのか。
新規就農を実現するためにはどれくらいの決断力が必要なのかについて書いていきます。

 

そのレールは自ら動かなければ一生交わらない

置かれている立場によって違いますが、実家が農家でそれを継いで農業を始めるというときには、今歩いているレールの先に新規就農があります。
でも、実家が農家ではなく縁もゆかりもない状況から農業を始めようとするなら、今歩いているレールの先に新規就農はありません。
自ら決意して動かなければ就農できないからです。
サラリーマンをしているなら、そのまま働いていれば農業の世界に足を踏み入れることはありません。
会社勤めをしている人が、なにもしていないのに自営業を始めるなどという選択肢は出てこないんです。

つまり。
親元就農でないかぎり、自分で意識して農業をやろうと志さなければ、レールの先に新規就農という分岐点は現れないんです。

複線

とはいえ。
農業のレールは、いま自分が歩いているレールのすぐ隣に並行して敷かれています。

Google社で働くとか、プロ野球選手になるとか、現状の自分とかけ離れた道であれば届きそうにないくらいの遠いところにレールがありますが、
農業レール
はけっこう近いところに敷いてあります。
飛びうつる勇気と決断力があれば、そのレールを走ることはできるんです。

 

確実に飛び移るためには準備が必要

とはいえ。
繋がってない別のレールに飛びうつれるかどうかは人によります。
勇気と決断力
がなければ足元のレールを飛び出すことはできません。
さらに、未来をイメージできるかどうかが重要です。
新規就農して自分はどんな農業をしていきたいのか。
5年後にはどんな暮らしをしていたいのか。
栽培をしている様子、作物をお客様に売って収入を得ていくイメージ。
自分の将来の姿がはっきりとイメージできるかどうか、それは

飛び移るべきレールがどれくらい離れているのか。
自分の力で届くのかどうか。
飛び移ったレールが途切れずに長く延びているかどうか。

といったことを把握できるかどうかにつながってきます。
目標とするレールがしっかりと見えていなければ、飛んだけど踏み外して落ちてしまったなんてことになりますよ。

 

イメージを鮮明にするためにできることは、情報を集めることです。
知識や経験をあらかじめ得ておくことです。
就農後の自分の姿を思い浮かべることができるくらいの準備があれば、隣のレールに飛び移ることは決して怖くないはずです。

 

松本直之の判断基準は「楽しいかどうか」

とはいえ。
すべての人に上記のような「石橋を叩いて渡る作戦」を実行してほしいわけではありません。
実際、私自身はほとんど石橋を叩かずに渡ってしまいました。

新規就農もそうなんですが、私がなにか大きなことを決断するときに拠り所としていることがあります。

それって楽しいのか?

未来をイメージしてみて、楽しそうな自分が想像できたら進むようにしています。

自転車日本一周

自転車で日本一周をするときがそうでした。
まったく未経験から農業を仕事にしようと決意したときもそうでした。
この就農支援ブログを必死になって書いたり、Youtubeで自分をさらけ出して情報発信するようになったのもそうです。
それをやると楽しいかもしれない、と感じたからこそ実行したんです。
私の決断基準は
楽しさ
にあります。

その仕事が自分に合ってるかなんて真正面から真剣に取り組んでみなければわからないし、成功が約束されているような確実な道なんてどこにもありません。
家族など守るべきものがあって、石橋を叩いて慎重になるべき場面もあるだろうけど、私が最優先しているのは
それをやったら楽しいのか
という漠然としたもの。
単純です。

学生の頃。
中学から高校、大学を卒業して就職するまで、目の前に敷かれていたレールの上をひたすら疑問も持たずに歩いていました。
その頃は、すぐ隣に別のレールがあることすら気づいていませんでした。

でも。
安定して長く働ける会社にいて、結婚して子どもが産まれて家を建てて休日には趣味を楽しんで定年を迎えて・・・今いるレールの先の先までがおぼろげながら見えてしまったとき、私は人生を考えるようになりました。
これでいいのか?
こんな人生で自分は楽しいのか?

ふと自分自身を高いところから眺めてみたとき、そこには心から楽しそうにしている自分がいなかった。
人生の最期の日を迎えたとき、
あー楽しかった!
と笑って死ねるように、今は生きています。

 

決断理由に優先順位をつけてみる

大きなことでも小さなことでも、なにか決断を迫られたとき、自分はなにを優先するのかを決めてみるといいと思います。
もちろんそれは人によって違います。

安定を優先するのか。
ワクワク感なのか。
後悔しないことなのか。
家族の幸せなのか。

なにかを決断するとき、自分のなかに基準があると迷うことが少なくなります。
参考にしてみてください。

 

 

 

多品目栽培でこんな間違いをしていませんか?

たくさんの種類の野菜を同時に育てる、かんたんに表現すれば家庭菜園を大きくしたような農業。

このような、いわゆる多品目栽培は、有機農業ではよくやられている方法なのでご存じの方もいらっしゃるでしょう。
そして、多くの農家がやってるんだから自分にもできるだろうと、独学で、農家研修で、栽培の基本を学んでから実際に自分でやってみるのですが・・・
このときすでに、じつは大きな間違いをしています。

それは・・・

有機農業が慣行農業の5倍も儲かるって!?

有機農業者は、あまりお金の話をしたがりません。

「収入に魅力を感じて農業をしてるんじゃない。わずらわしい人間関係から解放されて、健康的な暮らしをしたいから有機農業の道を選んだんだ。」

と、収入は二の次だと言います。
だからこそ見えなくなっていた真実。それは、

有機農業はちゃんと稼げる

ということ。家族を養っていくことくらいは簡単に実現できます。しかも、栽培がうまいとかヘタとか関係ありません。誰でも実現できるものです。

ただし、条件があります。
それは・・・

つづきはこちら

 

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