奇跡のリンゴを振り返る

昨日は日記を書く元気がなかったので省略しましたが、木村さんの講演会について詳しく書こうと思います。

木村秋則氏は、青森県で無農薬・無肥料でリンゴをつくっている方です。
ふーん
というレベルではありません、リンゴは農薬で作るといわれるほど無農薬栽培が難しいとされているので、それを実践しているというのは
まじかぁぁぁ!!!!
というくらいすごいことなんです。
ただし、そんな木村氏をもってしてもそこまでたどり着くには8年の歳月を要しました。
無農薬栽培に切り替えてから、秋には葉がすべて落ちてしまったり、まったく実がつかなくなってしまったり、害虫が異常発生したり、とにかく6〜7年はリンゴから無収入という状態が続いたそうです。

そんなの真似できないよ、それじゃ普及しないじゃん!
と思うのですが、コツをつかんだ木村氏は3年で無農薬栽培までもっていく技術をあみだしました。

草をボーボーに生やして農薬・化学肥料などを草に吸わせて畑外に持ち出す。
これを繰り返すことによって土を清浄な状態にもっていくんです。

というようなことを言っていたのですが、それだけではないと感じました。
並外れた自然観察力で植物の気持ちを汲み取ることができる木村氏の能力によるところもあるはずです。
やはり無農薬リンゴは奇跡のリンゴだと言わざるをえません。

リンゴに比べれば、米や野菜の無農薬栽培なんぞ屁みたいなもの。
(もちろんそんな言い方はしてませんが)
こうすればできますよ、みたいなことを丁寧に説明してくれていましたが、ただ真似しただけではきっとうまくいかないのかもしれません。
でも参考にはなりました。

公演中はつねに笑顔でやさしく話されていた木村氏。
その笑顔の裏にはきっと日本の農業をよくしたい、国をよくしたいという熱い想いが隠されていたと思います。
無肥料という領域は、自然農法をやっている僕にとっても未知の世界です。
けれども結果を出している以上、それを受け止めていく必要がありそうです。

久しぶりに文章が長くなっていますがもう少しだけ。
僕が無肥料栽培にしないのにはわけがあります。
それは、僕が野菜をつくっているということと関係があります。
野菜は野草ではないということです。
野菜は、長い年月をかけて人間の手によって品種改良され、それを受け入れることによって種を残し、何百年何千年と命をつないできました。
つまり野菜は人間との共存を選んでいるんです。
それは、人間の栽培という行為があって成り立つ植物だということであり、野菜自身の生命力を引き出したり味を人間好みにするために肥料を与えるという選択肢があって当然だということです。
だから無肥料にするということは人間と共存してきた野菜を野草に戻すということにつながり、味はあっさりというか自然にかえって野草味あふれるものに近づいていきます。
その味がいいかどうかは別として、僕は野菜を野菜として育ててあげたいので、あえて無肥料にはしないのです。

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