営農6年目の若輩農家ですが、ちょっと偉そうな経営の話を。
営農形態に迷う新規就農希望者は必見です(たぶん)。

自分がどんな農産物をつくりたくて、どんな育て方をしたいのかというのは重要です。
うちのように野菜を多品目で無農薬・無化学肥料で育てるというのはひとつの形態ですが、これがもっとも素晴らしいとは口が裂けても言えません。
それは自分のやっていることに自信がないのではありません。
営農の目的はそこではないからです。
大事なのは誰に売るのかということ。
誰に自分の育てたものを届けたいのか。
そこへ届けるためには何をしなければならないのか。
というところが重要だと感じています。

僕は一般家庭向けに野菜を届けたかった。
間にいろんな業者が入ると不正が働く恐れがある世の中ですから、なるべく中間業者を入れずに直接届けたかった。
だから野菜を詰め合わせて家庭向けにセットを直接販売しています。
安心・安全を求める世の中の流れに乗ろうと思えば、無農薬・無化学肥料というのは有効な選択だと思います。
そこには需要があるから。
売ることを他人にゆだねないで販路を確保しようとするなら、やはり需要があるところに飛び込んでいく必要があります。

どこに売りたいかが明確になっているから、何をつくったらいいかが決まり、どんな栽培方法がいいのかが分かってくる。
一般家庭向けなのにスーパーに売っていないような珍しい野菜ばかり栽培しても買ってくれませんし、こだわり飲食店を相手にしたいのに農薬・化肥栽培で普通の野菜を栽培しても買ってくれません。
常に消費者サイドに足を置いておかなければいけません。

僕が知り合いやお客さんと日頃接していて感じることですが、「▲■農法です」とか「★▲肥料をつかっています」とか「耕してません」とか農業者がこだわっているような部分って買い手(ここでは主に家庭の主婦)はそれほど意識していないのではないかと思います。
もちろん無農薬か?くらいは気にするようですが。
味とか鮮度とかそういう部分での評価はされていると思いますが、それよりも求めているのは安心ではないかと。
この人はどんな想いで野菜を育てているんだろうか。
この野菜をつくっている人はどんな人物なんだろうか、信頼できるだろうか。
偽装表示や不正表示、法律違反などが横行していて信用できないような世の中だからこそ、生産者自身の人となりが問われている気がします。

買ってくれる人が何を求めているのか。
それを感じ取ることが重要だと思いますよ。