年150万円給付でおなじみ経営開始資金を詳しく解説

農業を始めたい人のための給付金制度「農業次世代人材投資資金」が令和4年度に大きく変わりました。名称は「新規就農者育成総合対策」となり、
1.農業研修を対象とした就農準備資金
2.就農当初の生活を支える経営開始資金
3.開業資金を一部助成する経営発展支援事業
ほかにもありますが、農業者が受け取れる給付金としてはこの3つになりました。

今回は2の経営開始資金について詳しく解説した動画をご紹介します。

経営開始資金は就農5年目までの農業者が受給資格を持っている給付金制度。毎月12.5万円を最大3年間にわたって受け取ることができます。満額で受け取れば450万円もの大きな給付額になりますので、資格があるならもらいたいと思うのが正直なところではないでしょうか。

でも待ってください。これを利用したい方に言っておきたいことがあります。

すごく甘い。甘すぎます。

就農して、収入を得るために働いているのに国からお金を受け取るんですか

就職したのに親から仕送りもらうのと同じですよ。
研修中の就農準備資金はまだ分かります。研修していると無収入になるので国から仕送りをもらうのもありでしょう。でも就農後はどうなの?と思ってしまいます。

とはいえ、この給付金を全面否定できない側面もあります。農業では実家が農家で親のあとを継ぐことが多いですよね。そういった親元就農がほとんどなので、非農家出身で農業を始めようとする新規参入者は不利になります。

農地を一から借りなければならず、親から受け継ぐ機械や施設もなく、JAや実需者など既取引があるわけでもなく、縁もゆかりもない場所に飛び込んでいかなければならないのは正直言って大変です。僕も経験ありますがかなりしんどいです。スタートダッシュが思うように切れません。

そういった新規参入者を支えるための制度としてはあっていいと思います。

だからこそ経営開始資金は新規参入者を基準にして制度設計されています。そこに注目しつつ、
一部の親元就農者でも条件を満たせば受給できることも合わせて知っておくと、必要な人へ必要な支援が行き届く有意義な給付金制度になるでしょうね。

自分は該当しようだな、興味あるな、という方は必見です。

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