お客様の声は品質向上への糧

冬の野菜を出荷するのは怖いですね。

サツマイモや里芋などは寒さにめっぽう弱いため、保管状況が悪いと腐ってきます。
もちろん傷んだものを出荷するわけにはいかないのでチェックをするんですが、これが完璧とはいかずお客様に迷惑をかけてしまうこともしばしば。
貯蔵施設を建設or購入、なんてわけにもいかず。
大きな穴を掘ってそこで貯蔵、は週2回発送する場合には掘り返すのが面倒このうえないので不採用。
里芋なんかは植えたままにして畝に土をかけるなどの防寒でなんとかなるならそうしたいです。
イモ類の保存についてはいまだに頭の痛い問題。

大根の凍み。
寒さに強い野菜たちは、たとえ凍っても自分で元に戻る能力をもっています。
それでも凍って溶けてを繰り返していると凍み(しみ)といって果肉がぱさぱさになってしまうことがあります。
というか年を越すと確実にそうなります、当地域では。
対策は土を寄せて根部が土で覆われた状態にしておくこと、地上部にあまり出てこない吸い込み型の品種を選ぶこと、ぜんぶ抜いてしまって別の場所で保存しておくこと。
などでしょうか。
いろいろ試したりしていますが、凍みた大根をお届けしてしまうこともあり100%大丈夫なものをお届け出来ている状態ではありません。
保管場所の問題はありますが、抜いて保存しておくのが確実といえば確実。

葉野菜の傷みも深刻。
葉先が傷んだようになって見た目が貧相になってきます。
もしくは全体的に凍みが。
寒さで味は格段に良くなるのでそれで目をつぶってもらっている感じ。
有機だから見た目が悪くてもOK・・・と言われないように見た目も味も素晴らしいものをお届けしていきたいと思ってるんですが。
対策はいまのところ不織布による防寒くらいでしょうか。
あとは軟弱葉野菜に頼らないで済むようにセットのラインナップをしっかり揃えておくことでしょうか。
つまりあてにしない、と。

お届けしたものの、腐ってたとか痛みがひどいとか、ありがたいお返事をいただく。
そういう声と闘いながら、そういう声が届くかもしれない恐怖と闘いながら過ごしているのが冬の現状です。
もっと品質を上げなければ農家として生き残っていけない、と思いますがなかなか完璧とはいきませんね。

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