会社を辞めて農業を仕事に。上司の説得、両親の説得

サラリーマンをやめて農業を始めようと考えたときに、乗り越えなければならない壁がいくつかあります。
農業に限らず、起業をするときには必ず立ちふさがる壁です。
栽培技術とか初期資金とかそういう話ではありません(これはまた別の記事で)。
今回はもっと重要な、栽培技術や資金があってもこの壁を乗り越えないかぎり新規就農できないという、絶対に乗り越えなければならないものです。
それは、説得
勤めている会社を辞めるための説得であったり、両親の説得であったり、妻や子どもの説得だったり。
今のあなたを支えてくれている人たちを説得し、納得してもらわなければ新規就農することはできません。
言いかえれば、あなたが新規就農をすることで迷惑がふりかかる人たちに、いかにして転職(転業)の有効性を伝えていくかということです。


この大切な人たちに、あなたが新規就農して経営的に成功できるんだというビジョンを見せる必要があります。
会社に、両親に、妻子に。
優先順位があるわけではありませんが、このなかで新規就農について最も理解してもらわなければならないのが、ともに生活している妻や子どもでしょう。
あなたが会社を辞めて収入が途切れてしまうとストレートに被害を受けてしまうのが家族です。
お金がないと人間関係すら壊しかねませんから、収入が途切れても日常生活にあまり支障が出ないことを示さないといけません。
すべてを話す
具体的にどう説得すればいいのかは・・・ここで提示することはできません。
それぞれの立場が違いますから、家族を安心させるためになにをすべきか、それぞれが考えるべきです。
それは人によっては
3年くらい無収入でも大丈夫なくらいの貯蓄であったり
就農後の経営計画や就農ビジョンを明確にして示すことだったり
ともに苦しい数年を乗り切るために心を一つにすることだったり
就農後の楽しい暮らしを想像してもらうことだったり
さまざまです。
とにかく、あなたが就農することで家族が路頭に迷うことのないようにしてください。

さいわいにして現在独身であるなら、このような心配は不要です。
金銭的な問題はほぼありませんから、がんがん突き進みましょう。

 

決意を伝える
会社と両親。
あなたが仕事をやめて独立起業することで多少の迷惑がかかることはありますが、家族に与えるほどのインパクトはありません。
自分の想いを伝える。
そこだけに集中すれば大丈夫だと思います。
口べたでも少ない口数でも関係ありません。
とにかく想いの強さ、ゆるぎない信念を口に出す。
それだけです。
農業を始めることについて賛成してもらえるか反対されるか、これは相手が農業についてどのように考えているか、社会や起業についてどのような認識を持っているかによります。
農業は儲からんからやめておけという人もいれば、おもしろそうじゃないかと共に喜んでくれる人もいます。
サラリーマンやってたほうが安定しているぞという人もいれば、自分の才能を信じてやってみろと背中を押してくれる人もいます。

ただひとつ言えるのは、反応こそそれぞれですがみんなあなたを応援してくれるはずです。
表面上は反対していても、それは心配してくれているだけで、じつはあなたの人生を応援しているはずです。
もし反対されたら
はいそうですね、それでもやりたいんです
とでも言っておきましょう。
あなたの決意の強さを試されている場面ですよ。

 

これらの壁を乗り越えないかぎり新規就農はありません。
自分の人生を他人の反対によってゆがめられることのないように、強い決意で乗り越えましょう。

 

多品目栽培でこんな間違いをしていませんか?

たくさんの種類の野菜を同時に育てる、かんたんに表現すれば家庭菜園を大きくしたような農業。

このような、いわゆる多品目栽培は、有機農業ではよくやられている方法なのでご存じの方もいらっしゃるでしょう。
そして、多くの農家がやってるんだから自分にもできるだろうと、独学で、農家研修で、栽培の基本を学んでから実際に自分でやってみるのですが・・・
このときすでに、じつは大きな間違いをしています。

それは・・・

有機農業が慣行農業の5倍も儲かるって!?

有機農業者は、あまりお金の話をしたがりません。

「収入に魅力を感じて農業をしてるんじゃない。わずらわしい人間関係から解放されて、健康的な暮らしをしたいから有機農業の道を選んだんだ。」

と、収入は二の次だと言います。
だからこそ見えなくなっていた真実。それは、

有機農業はちゃんと稼げる

ということ。家族を養っていくことくらいは簡単に実現できます。しかも、栽培がうまいとかヘタとか関係ありません。誰でも実現できるものです。

ただし、条件があります。
それは・・・

つづきはこちら

 

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