春にタネを播く野菜の難しいところのひとつにトウ立ちしやすいことがあります。
トウが立つというのは植物が花を咲かせるための動きです。
トウ立ちすると商品としての価値はほとんどなくなります。
タネまきしてから一定時間低温にあたることで花芽が出来てくるため、2月3月のまだ寒い時期にタネを播くときは注意が必要です。
4月5月に収穫をするためには、そういうトウ立ちのリスクを伴いながら野菜を育てていくのですが、トウ立ちが遅い品種もあるのでそれらを選んでいくと多少は育てやすくなります。
春野菜というのは基本的には秋野菜と同じような品目になるのですが、トウ立ちの問題があって選べる品目・品種は限られてきます。
春に多種類をそろえるのが難しいというのは、こういう側面もあるわけです。
この品種は美味しいのに、春はトウ立ちする危険性があるので作付けできない、というのは多々ありますね。
春作が可能かどうかはタネ袋を見ると大体わかります。
それでももしかして・・・と思って育ててみた品種のひとつが筑摩野五寸ニンジンです。
自然農法で育てやすいように育成されている品種なので、少肥でもしっかりと育ってくれて味もしっかりと乗ってきます。
これは自然農法国際研究開発センターの育成品種なのですが、採種地が長野県で標高が高いので春作そのものが存在しません。
タネ袋を見ても春作ができるような記述はありません。
愛知県なら可能性としてアリなのかなと思って今年は種まきしてみたのですが、意外にちゃんと育ってくれました。
何本かはトウ立ちしてきましたが、全体としては収穫時期にきているのにトウ立ちの気配は見られません。
どうやら大丈夫そうです。
あれこれ試しながら松本自然農園なりの品目・品種選びをしていくと、栽培が難しく品目がそろいにくい春でも余裕で出荷ができるようになるような気がします。
これは地域の気候に左右されるので単純に真似してもだめでしょうから、まさに松本自然農園なりのといったところですね。
多品目栽培でこんな間違いをしていませんか?
たくさんの種類の野菜を同時に育てる、かんたんに表現すれば家庭菜園を大きくしたような農業。
このような、いわゆる多品目栽培は、有機農業ではよくやられている方法なのでご存じの方もいらっしゃるでしょう。
そして、多くの農家がやってるんだから自分にもできるだろうと、独学で、農家研修で、栽培の基本を学んでから実際に自分でやってみるのですが・・・
このときすでに、じつは大きな間違いをしています。
有機農業が慣行農業の5倍も儲かるって!?
有機農業者は、あまりお金の話をしたがりません。
「収入に魅力を感じて農業をしてるんじゃない。わずらわしい人間関係から解放されて、健康的な暮らしをしたいから有機農業の道を選んだんだ。」
と、収入は二の次だと言います。
だからこそ見えなくなっていた真実。それは、
有機農業はちゃんと稼げる
ということ。家族を養っていくことくらいは簡単に実現できます。しかも、栽培がうまいとかヘタとか関係ありません。誰でも実現できるものです。
ただし、条件があります。
それは・・・