毎年、春になると悩まされているのがトウ立ち。
寒さに耐えた野菜たちが「春だ~ひゃっほ~」と生長点を太陽に向かって伸ばし、花を咲かせて子孫を残そうとするのがトウ立ちです。
抽台(ちゅうだい)とも言います。
これがあるせいで4月5月の栽培は僕にとって非常に難易度が高いものになっているんです。
せっかく育てて収穫までこぎつけたのに、その野菜を1ヶ月は出荷するつもりでいたのに、あっという間にトウ立ちして売りものにならなくなる。
そんな野菜がどれだけ多いことか。
そんな悩みを解消すべくオサラバ抽台プロジェクトが発足しました。
その内容は、なるべく寒さにあてないように育苗をする、というもの。
小松菜だろうが水菜だろうが、ふつうなら畑に直接タネを播くような野菜でも、抽台が怖いと思ったらぬくぬく温床で育ててしまおうという作戦です。
アブラナ科の抽台条件は◎度以下の低温に★時間あたると抽台フラグが立つ、といった感じなので、収穫までの生育期間に低温にあたる時間をなるべく減らせばフラグが立たないという発想です。
【条件】
品目:水菜
品種:京かなで
播種日:2015年2月3日
対象区:①畑へ直播き(黒マルチに点播き+不織布)
②育苗(2/3~3/8)後に定植(黒マルチ+不織布)
【結果】
4月23日時点で①は半分以上がトウ立ちしました。
②はひとつもトウ立ちしていません。
ほかの野菜でも比較していますが、ひとまず顕著に違いが出たのは水菜でした。
もうすこし経過観察は必要ですが、これだけの差が出たのであれば来年以降にプロジェクトの結果を反映させるのは間違いないでしょうね。
これでアブラナ科野菜のトウ立ちが防げるなら、春の出荷は怖くないしロスも格段に減ります。
なんでこういうことを10年経ってからやるんでしょうね。
もっと早い段階で気づくべきです。
まだまだ青いね、おれ。
多品目栽培でこんな間違いをしていませんか?
たくさんの種類の野菜を同時に育てる、かんたんに表現すれば家庭菜園を大きくしたような農業。
このような、いわゆる多品目栽培は、有機農業ではよくやられている方法なのでご存じの方もいらっしゃるでしょう。
そして、多くの農家がやってるんだから自分にもできるだろうと、独学で、農家研修で、栽培の基本を学んでから実際に自分でやってみるのですが・・・
このときすでに、じつは大きな間違いをしています。
有機農業が慣行農業の5倍も儲かるって!?
有機農業者は、あまりお金の話をしたがりません。
「収入に魅力を感じて農業をしてるんじゃない。わずらわしい人間関係から解放されて、健康的な暮らしをしたいから有機農業の道を選んだんだ。」
と、収入は二の次だと言います。
だからこそ見えなくなっていた真実。それは、
有機農業はちゃんと稼げる
ということ。家族を養っていくことくらいは簡単に実現できます。しかも、栽培がうまいとかヘタとか関係ありません。誰でも実現できるものです。
ただし、条件があります。
それは・・・