カボチャの話。
栽培したことがある方ならご存知でしょうけど、カボチャはものすごく栽培面積を必要とする野菜です。
どでかい葉をつけたツルが何メートルも伸びていく、そのわりには果実がポツッ・・・ポツッとしかつかない。
なんとも生産性の低い野菜です。
場所をとるのでつくりたくない、でも保存が効くので出荷調整しやすい。
うちのような多品目農家にとっては曲者と言えるかもしれません。
このカボチャ、僕は毎年のように失敗しています。
成功した記憶がないくらい失敗を繰り返している気がします。
原因は草。
生育初期段階で草とりを怠ってしまうことが多く、草に埋もれて生長に勢いがつかないためウリハムシという虫に葉を穴だらけにされてしまいます。
ウリハムシはやっかいな虫ですが、キュウリやカボチャに代表されるウリ科の植物は生育スピードがめちゃくちゃ早いので、初期生育さえうまくいけば食害よりも葉の生成が勝るようになります。
と、それだけわかっているにもかかわらず草に埋もれさせてしまって結果として虫にやられているのが例年の傾向でした。
今年こそは!と意気込み、せっせと初期除草をぬかりなく遂行してみたら、あらら順調に生育をするではありませんか。
いつもの失敗を見ている近所の方は
松本くん、今年のカボチャは順調やね~
とお褒めの言葉。
やればできる男です。
おっとまだ収穫にこぎつけないと胸を張るのは早いですね。
そんな場所食いカボチャですが、場所を食わないカボチャも存在します。
ツルが伸びない品種があるんです。
ズッキーニのように節間がつまっているのでツルの伸び先を確保する必要がなく、品種説明でも密植&放任するようにとの記述があります。
面積をとるので栽培するのを渋っていた方も、この品種をつかえば家庭菜園でカボチャを植えられますね。
ただし1株につき1つの果実しか採れません。
面積に目をつぶるか、種代に目をつぶるか。
あなたはどっち派?
多品目栽培でこんな間違いをしていませんか?
たくさんの種類の野菜を同時に育てる、かんたんに表現すれば家庭菜園を大きくしたような農業。
このような、いわゆる多品目栽培は、有機農業ではよくやられている方法なのでご存じの方もいらっしゃるでしょう。
そして、多くの農家がやってるんだから自分にもできるだろうと、独学で、農家研修で、栽培の基本を学んでから実際に自分でやってみるのですが・・・
このときすでに、じつは大きな間違いをしています。
有機農業が慣行農業の5倍も儲かるって!?
有機農業者は、あまりお金の話をしたがりません。
「収入に魅力を感じて農業をしてるんじゃない。わずらわしい人間関係から解放されて、健康的な暮らしをしたいから有機農業の道を選んだんだ。」
と、収入は二の次だと言います。
だからこそ見えなくなっていた真実。それは、
有機農業はちゃんと稼げる
ということ。家族を養っていくことくらいは簡単に実現できます。しかも、栽培がうまいとかヘタとか関係ありません。誰でも実現できるものです。
ただし、条件があります。
それは・・・