松本スタンダードを表現する力

虫食いをどこまで許すのか。
大きさのばらつきや形のばらつきをどこまで許すのか。
JAや市場、小売店に卸すときには規格があって、それにあわせて選別・調整したうえで出荷しますが、自分で直販するときは規格がないためその判断は農家自身にゆだねられます。

とはいえ勝手にテキトーな出荷をしていいわけじゃなく、規格はないけど許容範囲は消費者側にゆだねられるといってもいいと思います。
お客さんが許してくれる範囲内で出荷していくということ。
許されないものをずっと出していればお客さんは離れていきます。

このように農家サイドが持っている規格基準をうちでは「松本スタンダード」と呼んでいます。
いや、呼んでないですね。
いま決めました。

松本スタンダードは僕自身の判断が100%です。
長く出荷してきてお客さんの反応を見ながら決めてきたラインがあって、それは定期購入してくれているお客さんが持っているラインでもあります。
これを他人(主に研修生)に伝えるのが非常に大変ですね。
ナスの傷はここまで許せる、キュウリの曲がりはここまでOK、ジャガイモはこのサイズ以下はNG、小松菜の虫食いはここまでなら出荷できる、というのをひとつひとつ伝える必要があります。
大変だけどちゃんと伝えないと箱詰めした人によって基準がばらばらになってしまいます。
お客さんも混乱してしまいます。

頭の中に蓄積されている松本スタンダード、的確に表現する力が必要ですね。

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