スーパーで売っている農産物を買うだけでは満足できない人が、ほかのところから農産物を求めています。
自然食品店から、生協から、らでぃっしゅぼーやから、農家から。
いわゆる無農薬農産物とか有機農産物とか、スーパーではあまり手に入らないような農産物を買いたい人がそのような行動をとっています。
じゃあ、なぜ無農薬の農産物を食べたいと思っているのかというと

安全性がいまいち信用できない
もっと新鮮な状態で購入したい
アトピーや病気を治したい
子どもが野菜を食べてくれない

いろいろな理由があると思います。
ようするに、無農薬農産物を買うのにはワケがあるということですが、これらほとんどの理由は元をたどっていけば
健康になりたい
という目的に辿りつきます。
健康になりたいから、安全性が保証されている農産物を食べたい
健康になりたいから、できるだけ採れたて新鮮な農産物を食べたい
健康になりたいから、アトピーに効果があると思われる無農薬農産物を食べたい
健康になってほしいから、子どもに無農薬農産物を食べさせたい

つまり。
健康になりたいという目的のために、手段として無農薬農産物を食べるんです。
無農薬農産物を食べることは、健康になる目的のための手段のひとつです。
目的と手段がはっきりしています。

このように。
農産物を購入する消費者は、しっかりと目的をもってどんな農産物を買ったらいいのかを分かっています。
目的を達成するために、どのような手段をとったらいいのかを分かっています。
必要なものを判断して選んでいます。


ところが。
無農薬農産物を提供している農家が、目的と手段を間違えている場合がけっこう多いんです。
もちろん無意識でやってしまっているんですが、目的だと思っていたものがじつは手段だったりして、間違えていることで損していることがたくさんあります。
なにが違っているのか、そういう間違い農家にならないためにはどうしたらいいのか、について今回は触れていきます。
少しでも参考になりましたら幸いです。

 

農法は手段であって目的ではない

キャベツ
私は自然農法で野菜を育てています。
自然栽培で育てた美味しいお米をお届けします。
こういう言い回し、よくありますよね。
●●農法で栽培しています、といった農法のアピール。

これは、自分がどんなこだわりをもって野菜を育てているのか、どんな栽培方法なのかを分かりやすく表現したものです。
無農薬はもちろん、肥料も使わないことで生命力あふれる身体に染みわたる野菜を育てていることをアピールするには、自然栽培という言葉を使ったほうがより伝わりやすいですよね。
自分の栽培方法をうまく表現するために、●●農法という名前を利用している。
ということです。
これはいいんですよ。
なぜなら。

美味しい野菜を育てる、美味しい野菜を食卓に届ける
という目的のために、
無農薬、無肥料で栽培する(自然栽培)
という手段をとっている。

このように言いかえることができるからです。
この場合、●●農法は手段になっています。


農法はあくまで手段なんです。
ここが重要。
農法というのは、農産物を育てるための方法をまとめたものです。
たとえば自然農法は、岡田茂吉という方が栽培を体系化してまとめたもの。
岡田茂吉氏が、自分がベストだと思う栽培方法を他人に伝えるために、文章や言葉にしてまとめたものです。
自然農法で農産物を育てるというのは、岡田茂吉氏がまとめたものを、農家が自分の畑で再現するということなんです。

カレーライス
ちょっと分かりにくいと思いますので、料理に例えてみます。
あなたが料理をするとき。
たいていは誰かがつくったレシピを参考にしますよね。
カレーライスのつくりかた
1.玉ねぎ、ジャガイモ、人参は皮をむいて一口大にカットする
2.フライパンに油をいれ、豚肉を炒めてから野菜を入れてさらに炒める
3.水を入れて沸騰したらアクを取る
4.ふたをして約20分ほど煮込む
5.火を止めてカレールーを入れてかき混ぜる
6.とろみがつくまで混ぜながら煮る、最後に隠し味としてバターを入れる

といったレシピを、母親から教わったりレシピ本を読んだりcookpadで検索したりして学びますよね。
このときの、母親やレシピ本やcookpad。
これらはお手本であり、レシピを教えてくれる先生です。
先生がおっしゃっていることを参考にしながら、忠実にレシピを再現する人もいればおおざっぱに参考にしながら自己流を入れてアレンジしていく人もいます。
レシピ通りにやるのかアレンジするのかは、それを学んだ人次第です。

そして。
出来上がった料理は、あなたのものです。
母親の味に似ているかもしれませんが、あくまでもあなたが作ったカレーライスです。
そのカレーライスを「母親のカレーライスです」といって食卓に上げたりしないですよね。


レシピになっているお手本や先生、これが農法に当たります。
●●農法というのは、参考にするべきお手本なんです。
●●農法というレシピを参考にしながら、忠実にレシピを再現したり、自己流をまぜながらアレンジしたりしていくんです。
レシピ通りにやるのかアレンジするのかは、それを使う人次第。
だから。
自然農法の農産物です
と言っているのは正確な言い回しではなくて
自然農法というお手本を参考にして私が育てた農産物です
という表現が適切かと思います。

自然農法で農産物を育てるというのは、岡田茂吉氏がまとめたものを、農家が自分の畑で再現すること。
という意味が、これで少しお分かり頂けたでしょうか。

 

目的と手段を間違えるとどうなるか

さてここで。
農家が目的と手段を間違えるとどうなるのか、について書いていきます。
つまり、手段であるはずの●●農法が目的になってしまった場合です。
けっこう多いんですよ。
無農薬で野菜を育てることが目的になっている。
無肥料で栽培することが目的になってしまっている。
自然農法で米を育てることにこだわっている。
そういう農家がけっこういます。

もちろん栽培にこだわることは非常に大切です。
先生の教えをしっかりと守って、自分の腕を上げていく、商品の完成度を高めていく。
大事なことです。
でも農法にこだわることは、料理でいえば先生が教えてくれたレシピどおりに忠実に再現しようとがんばっているようなものです。
忠実に再現することが目的になってしまっている。
そういう農家が問題だという話です。

あくまで目的は農産物を食卓へ届けること。
自然栽培で育てることは手段にすぎないんです。
これを忘れている農家がけっこういます。
目的と手段がはっきりしていなくて、いつのまにか自然栽培で育てることが目的になってしまっています。
肥料を入れないで育てることが目的。
耕さないで育てることが目的。
それぞれの農法を再現することが目的になってしまっている場合がけっこうあります。


目的と手段を間違えているとどうなるか。
ぱっと見ても違いはよくわかりませんし、間違っていたからといってすぐに問題が表面化するものでもありません。
でも長い目でみれば、大きな差になって現れてきます。
目的が「●●農法で育てること」になっているということは、誰のために農産物を育てているのか見えなくなってしまうからです。
育てることばかりに目が行ってしまうからです。
食べてくれる人のためになることを、おろそかにしてしまう可能性があります。
そういう可能性がある、ということは知っておいてください。


じゃあ、どの農家が間違えているか。
基本的には、「●●農法の農産物です」といって販売している農家すべてです。
先に書きましたが、農法というのはレシピにすぎません。
自分が自信を持って料理したカレーライスを「母親のカレーライスです」といって提供するようなものです。
母親のカレーライスじゃないんですよ、作ったその人のカレーライスなんです。
●●農法は参考にするかもしれないけど、それはあくまでお手本。
できあがった農産物は、その農家にしかつくれない農産物なんです。
100の農家があれば、100通りの農産物があって当然。
自然栽培の農産物が世の中にあふれているというのは、表現としてはちょっと違うかなと思います。

まあ、あくまで表現の仕方が間違っているというだけ、と見ることもできます。
自然栽培をお手本にして育てた農産物です
と言うところを
自然栽培の農産物です
と言っているだけの話です。
でも、もしかしたら目的と手段を取り違えている農家がいるかもしれない、それは「自然栽培の農産物です」と表現する農家に潜んでいますよ、というだけのことです。

 

健康になりたいから無農薬の農産物を食べたい、と消費者が目的と手段をはっきりさせてくれているのに、農家が目的と手段を取り違えているのは悲しいことです。
自分の育てた農産物に「●●農法の農産物です」という間違った表現をしてしまっている農家のなかには、育てることを目的としてしまっている自己満足農家が潜んでいることを頭の片隅に入れておいてください。
 

そして。
これから新規就農しようと思っているのであれば、そういう自己満足農家にならないように気をつけてください。
栽培方法、農法はあくまで手段。
目的は育てた農産物を食べてもらうこと、美味しいと言ってもらうことです。

そのために、美味しいものをつくるために自然栽培が必要ならそうすればいいし、耕さないほうがいいと思うならそれを貫けばいいと思います。

 

ちょっとややこしい話でしたので分かりにくかったらすみません。
すこしでも参考になりましたら幸いです。

 

 

多品目栽培でこんな間違いをしていませんか?

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