農業って未経験者でも始められるの?

今回は、新規就農に必要な5つの要素のうち
経験
について詳しく書いていきます。
5つの要素というのは、
家や農地、資金、技術、販路、そして経験
この5つです。


経験ってなんだ?
これから農業を始めようというのに経験なんてあるわけがないじゃないか!

そう思われるかもしれません。
でも違うんです。
経験がないまま新規就農することは非常に危険です。
農地のように、なければ就農の道が閉ざされるようなものではありませんが、経験がないと就農してから当分の間は苦労すると思ってください。
けっこう大事なんですよ、経験は。


未経験者でもOK・・・そんなわけないでしょ

農業をやるのに資格はいりません。
弁護士や建築士、司法書士、医師などのように国家資格がなければできない仕事ではありません。
特別な資格がなくても農業を始めることができます。

大型農業機械関連の資格、フルーツ&ベジタブルマイスター、食生活アドバイザーのような農業に関係しそうな資格はありますが、取得しなければ農業ができないわけではありません。

未経験者優遇
だからといって。
未経験者でもOK
というようなアルバイト求人と一緒にされては困ります。
会社に雇用されて、そこで学びながら経験を積んでいけば仕事ができるようになる、という農業をやりたいわけではありませんよね?
自分が経営者となって、むしろ雇用をする側の立場になって仕事をしていくんですよね?
農作業ひとつひとつは単純なものが多いので、作業アルバイトという立場なら
未経験者でもOK
かもしれませんが、新規就農して経営者になってやっていくのは単純作業だけではありません。
未経験者ではNGなんですよ。

 


農業は商売であるという意識を持つこと

経験という言葉にしているから分かりにくいのかもしれません。
経験があるというのは、言い方を変えれば
農業経営をしているところで学んだことがある
ということです。
もしくは
商品を売ってお客様からお金をいただく、商売の経験がある
ということです。
農産物を育てる生産だけじゃなくて、売り先を確保する販促活動、生産と販売の両方を回して利益をあげていく経営を学んで知っているということ。
これが非常に大事になってきます。


ラーメン屋
たとえば、ラーメン屋を開業したいと考えたときに。

ラーメン屋は、ただラーメンをつくれたらそれでいいのかというと違いますよね。
ラーメンを作れるだけじゃなく、どうやってお客様を集めるのかという集客力を持っていて、どこに店舗を構えて、どのような外装・内装にして、スタッフをどのようにして活用していくのか、会計処理をどうするのか。
いろんなことがラーメン店の経営には必要になってきます。

ということは。
経営的なことを知らないまま開業することは難しい、店舗をかまえてオープンすることすら難しい、ということは容易に想像できます。

もしラーメン店を開業したければ、実際にラーメン店にスタッフとして雇われながら勉強をする必要があります。
もしくは、どこかで学ぶ必要があります。
実際にラーメンをつくってみて、接客をしてみて、会計に携わってみて、運営のことを教えてもらって理解して、それでようやく自分自身が開業する段階に辿りつけるんです。

 

農業には商売の経験が必要

バナナたたき売り
(画像参照:門司港バナナの叩き売り | まつり起業祭八幡2012
農産物でなくても商売をして商品を売ったことがある。
生産・販売にかかわる業務についたことがある。
というのであれば、それは経験を積んでいることであり、新規就農するときに必要な要素を満たしていることになります。
農業をはじめようとする人は、どうしても栽培ばかりに目が向かいがちですが、農業はただ生産だけしていればいいというものではありません。
生産も、販売も、営業や集客も、経理も。
いろんな仕事があって農家の商売は成り立っているんです。

というわけで。
農作業アルバイトは未経験者大歓迎でも、新規就農においては未経験者お断りだと考えておいてください。
新規就農したいのであれば、経験は必要だと考えておいてください。


そして。
経験を得るためのもっとも確実な方法は
農業研修を受けること
だということも、気づいていただけたでしょうか。

 

 

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