あえて制約を課すことで労働コストを意識するようになる

稼げないと言われ続けてうんざりしている農業界ですが、ほんとうに稼げないと思われますか?
それともなにか統計にトリックがあるのではないかと疑っていますか?
実際のところはどうなのか、ということについて今回は書きません。
興味があれば調べてみてください。

おそらく。
農業をやりたいと思っている人にとって気になるのは、稼げるか稼げないかではなく、
農業で多くの収入を得ていくにはどうしたらいいのか
ということですよね。
一般的にどうかではなく、自分はどうなりたいか。
平均値ではなくて、自分自身の絶対値を高めたい。
ということですよね。

このことについて前回は。
常識を疑ってみることで非常識を形にしていくという話をしました。

常識を疑って考えて、そして改善していく

まずは疑ってみる。
そして考える。
考えたことを実践してみて、
改善する。

それをいろんな場面で繰り返していき、積み重ねていく。
結果的に生き残れる優秀な農家になっていくという話でした。

今回は。
別の切り口で、平均から一歩抜け出す方法を書いていきます。
特別に難しい手法ではありませんし、誰にでもできることです。
ぜひ参考にしてみてください。

 

貧乏ヒマなしにならない超簡単な方法

拘束されるサラリーマン
結論から書いてしまいますが、朝から晩までがっつり働かないこと
これだけです。
農家のイメージは、日の出とともに畑に出て、日没で見えなくなるまで働く。
そういう認識が世間では広がっていますが、真面目で勤勉なだけでは
貧乏暇なし
を実践するようなものです。
働くことは悪いことではありませんし、人がびっくりするくらい働くのは素晴らしいと思います。
尊敬に値する行為です。
でも。
ただ働けばいいというものではありません。
自分の労働価値を認め、高めていく必要があります。

そのための第一歩ががっつり働かない、つまり労働に制約をかけることが必要になります。


たとえば朝9時から夕方17時までしか働かないと決めてしまう。
一日7時間しか働かないと決めてしまうんです。
週休2日にすると決めてしまうことです。
まずは働く時間を決めてしまって、その限られた時間の中でやらなければいけない仕事をどのようにこなしていくのかを考えるんです。
今週中にどうしてもやらなければならない仕事がある。
でも、その仕事にかけられる時間は4時間しかない。
というふうに制約を課せば、その4時間のなかでどうやったら仕事を終えることができるのかを考えるようになります。
頭から煙が出るくらいに考えるようになります。

もしできなければ、なぜ出来なかったか反省してみる。
そもそも時間に終えることは不可能なのか。
機械を導入すれば解決するのか。
作業スピードを上げることでやりきることができるのか。
いろいろと考えてみるんです。
そして答えを出して、実践してみる。
これを繰り返していくんです。


制約を課して、考える。
非常に重要です。

 

収入からの逆算で見えてくる

もっと大きな視点でとらえると分かりやすいです。
たとえば、年収にして500万円を得たいと決める。
そうするとだいたい売り上げをどれくらい得なければいけないかが分かります。
その売り上げを達成するためには、この品目をこれくらいの量で作付けしなければいけないという計画が必然的に見えてきます。

品目と量が分かれば、栽培面積が決まります。
あとは、その面積を管理するためにかけられる労働時間はどれくらいなのか、設定したタイムスケジュールの範囲内でやりくりできるように考えていくだけです。
その達成に機械が必要なら買うべきだし、手を速くすれば達成できるならがんばってみる。
それだけです。


ようするに。
目標を設定して、それに向かって努力する。
という当たり前のことを言っているだけなんです。
農家の場合はどうしても働きすぎてしまう傾向が強いので、目標設定のベースに労働時間を持ってきただけのこと。
働く時間に制限をかけるだけで、農家は劇的に稼げるようになる可能性を秘めています。

稼げるようになるためには。
欲しいだけの収入を得られるようになるには。
とにかく考えることです。
この草を一本抜くことで、いくらの収入になるのかを想像する。
この野菜を袋に詰めることで、いくらが手元に残るのかをイメージしてみる。
手をかけた分だけ収入にならなければいけない、という意識を強くもつことが重要です。
働く時間に制限をかける。
これはお勧めです。

 

 

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