集団の社会的手抜き
という現象があります。
一人で綱を引っぱったときよりも、集団で綱を引っぱったときのほうが明らかに一人当たりの力は弱くなる、というものです。
これは人数が多くなればなるほど一人当たりの貢献度は低くなることが知られており、実験者の名前にちなんで「リンゲルマン効果」と呼ばれています。
1人のときを100%とすると
2人になると93%に。
これが8人になると50%の力しか出ない。
8人そろっても4人分の力にしかなっていない、という理屈です。
数字に関しての正確性はありませんし、性別によっても国民性によっても違うようですが、全力でやっているはずが集団であることで無意識のサボリが生まれることは実験が証明しています。
これって仕事でも言えることですよね。
1人のときに100%の仕事をしていたら、2人になったときはだいたい2倍の仕事ができる。
でも8人で仕事をしたら業績は8倍ではなく4倍にしかならなかった。
という残念な話。
僕は個人事業者で、ひとりで仕事をしてきた時間が長いので自分の全力というものを知っています。
研修生1~3人がいつもいる現在の状況に比べると、今の自分は明らかに全力ではないです。
手を抜いているつもりはありませんが、客観的に見て過去の自分よりもパワーダウンしています。
おそらく心理的に研修生に頼っている部分があるんでしょう。
組織で仕事をするというのは、一人ではできなかった大きな力が発揮できるメリットがあります。
分業化が進むので効率的なのかもしれません。
リンゲルマン効果も1000人とか10000人になったらサボリ度はゆるくなるのかもしれませんし。
でも10人以下のいわゆる中小企業レベルだったらサボリ心理によるデメリットが大きく浮き出てしまうような気がします。
結局のところ、なにが言いたいかというと・・・べつになにか言いたいわけじゃないんです。
個人事業でいることの優位性を探っている、といえばそうですし。
最近読んだ本にこんなことが書かれていたので記事にしたくなった、といえばそうですし。
これを読んだ人がそれぞれ何かを感じてくれれば、それでいいのかなと思っています。