農業といえば生産。
というくらい作物を栽培しているイメージが強い農業ですし、大部分の農家が農協に依存していることを考えれば、そのイメージは間違っていないと言えます。
農協出荷型の農家は生産に集中していますから。

ごく一部、販路を自分で開拓していく完全独立型の農家もいますが、やはり農家の仕事の大部分は生産に集約されています。
とにかく農家は栽培をすることが仕事。

生産をしなければ農家じゃない。

ということは。
農家になるためには生産力、つまり栽培するスキルがどうしても必要ですよね。
サラリーマンを辞めて農家になる、新規就農する道を選ぶ人は年間数万人くらいいますが、生産ができなければスタートラインにすら立つことができません。

ふつうに考えれば当然のことのように思いますが・・・。
農業をやりたい!
と意気込んで準備を進めていく人のなかには、栽培技術を持つことの重要性を軽く見ている人がおられます。

就農してから考えたらいいや、
やっていくうちに栽培技術をどんどん身につけていったらいいや、

くらいに考えているのかもしれません。
もちろんその考えの半分くらいは正しいのですが、少なくとも

売れるレベルの生産力

を最初から持ち合わせていなければ、売り先はあるのに商品がない・・・なんてことになりかねません。

今回は、農家の本分である栽培技術の習得について。
新規就農者がもつべき最低限の栽培技術を考えてみたいと思います。

 

一般的な独立・起業の形

独立開業

世のなかの労働者は大きく分けて2つ、
会社などに雇われて働く被雇用者

自分で会社を運営していく雇用者
がいます。
前者はいわゆるサラリーマン、後者は経営者ですね。

農協に大きく依存している農家は、農協という組織に属しているサラリーマン的だと言えなくもないのですが、基本的には自営業ですので農家は独立した経営体です。
そしてその農家の代表は経営者、ということになります。

そんな農家になるということは。
自分自身が経営者になるということであり、実家に入って家業を継ぐのであれば●代目社長になるということ。
非農家の人が新しく農家になるのであれば、それは創業社長になるということです。

このように新しく事業を興していくことは一般的には

起業とか独立開業

とか言われますが、農業の場合は

新規就農

と呼んでいます。

さてここで。
当たり前のことですが農業以外にも起業は多くあります。

一流レストランで修業していた人が独立して自分の店を持つ、のは分かりやすい例です。
Web系の企業に勤めていた人が、独立してフリーランスのプログラマーになるなんて話もよく聞きます。
大病院に勤めていた勤務医が、地元に戻って開業医になる。
法律事務所で働いていた弁護士が、独立して別のところに事務所を構える。
美容院や整体院にしても、どこかで働いていた人が独立して店を構えます。

よくありますよね。
独立開業、起業はどんな業界でも見られます。
ちょっと想像してみてほしいのですが、世の中の起業・開業はそのほとんどがスタート直後から

商品開発スキル

を持っています。

もともと会社に雇われて働いていて、ある程度の技術が身について、
独立してもやっていけるんじゃないか?
と思った人が起業して一国一城の主になろうとするんです。
だから、前職で培ってきたスキルを持っていることがほとんど。
独立・起業とは、ほとんどにおいてどこか企業などの組織に所属しながら経験を積み、そのときの技術を生かして前職と同じ仕事をするパターンなんです。

 

かなり特殊な農業界の起業事情

じゃあ農業における起業、つまり新規就農はどうかといえば。
まっさらな素人が、他業種からやってくることが多いです。

ぜんぜん違う仕事をしていたサラリーマンが、農業でもやってみようかと新規就農を検討する。
家庭菜園で野菜を育てることに楽しみを感じて、じゃあ農家になろうかと考える。
農業とは関係のない業界で働いていた人が、父親の離農を機に実家に戻って家業を継ぐ。

これらがすべてではありませんが、他の業界での起業に比べると圧倒的に
商品開発スキルつまり栽培技術
を持たないで農業界へ飛び込んでいく人が多い傾向があります。
他の業界では技術を身につけて腕に自信のある人が独立するなかで、農業ではスキルはないけどやれる!就農する!というパターンが多い。
かなり特殊だと思います。

農家にとって必須のスキル、肝心の生産技術、商品開発という押さえるべき重要な要素をしっかりと身につけないままスタートしてしまう。
その怖さが理解できるでしょうか。

 

とんこつラーメン

たとえば。
ラーメンが大好きで、全国の有名ラーメン店を食べ歩いてきた。
美味しいラーメンがどんなものか分かってる、よし店を出そう。
ってなりませんよね。
どこかのラーメン店で修業をして、美味しいラーメンを作る技術を身につけてから、満を持して独立開業しますよね。
そりゃあ、たまには独学で研究して、美味しいラーメンを作れるようになって開業する人もなかにはいるでしょうけど、そういう人だってスキルを身につけてから起業しているわけで。
作れもしないのに店をオープンしようとは思わないはずです。

 

農業界では。
新規就農というと、せいぜい農業研修を1年もしくは2年受けて就農するくらい。
産地によっては、いきなりビニールハウスを建てるなりして独立させておいて、まわりの先輩農家に教わりながらやっていけばいいよ、というところもあります。
独立できるだけのスキルが身についたかどうか、は関係なくて。
まあやりながら栽培技術が向上していけばいいんじゃね?
くらいの軽い感じで新規就農していくパターンが多いのが現状です。

 

農業界は給料をもらいながら修業できる場所が少ない

しっかりとした修業期間を経て、確実に栽培技術を身につけてから新規就農する。
もちろんそれは理想ですし、他産業の例をみればそうするべきなのは理解できます。
でも。
農業においては、確実なスキルを身につける環境が整っていないという問題があるんです。
結論から言ってしまえば、農業法人数があまりにも少ないということ。
医師、弁護士、会計士や税理士、飲食関係、美容師、整体師、プログラマー、IT技術者・・・・
なんでもそうですが、仕事として給料をもらいながら、同時に仕事のスキルを身につけています。
正社員、派遣社員、アルバイトといった働き方の違いこそありますが、生活のために給料を得ながら独立開業の準備ができるんです。

ところが農業でこれができるかというと。
就職するための農業法人があまりにも少ない。
自分がやりたいと思っている形態の技術を習得できるようなところが、自営業としてやっている農家ばかりで雇ってもらえる場がない。
といった問題があります。
他産業とは産業構造が違うんです。
そのため、肝心な商品開発スキルを身につけるための働き方ができない現状があります。

 

だからこそ研修

苦肉の策として存在しているのが農業研修です。
雇って給料を支払ってまで働いてもらうことはできないけど、無償もしくは小額のお小遣いで農家としての技術を身につけてもらう。
独立してなんとかやっていけるくらいの生産力を身につけるために、給料が出ないから短期間だけの研修を受ける。
そんな形で、農家にとっての必須スキルである栽培技術を継承しています。

だから研修生が身につけられる栽培技術はほんとに最低限のレベル。
満を持して独立する!というものではありません。
でもそれは産業構造上、いまはしょうがないとも言えるわけで、最低限だろうがなんだろうが手に入れたスキルを精一杯つかって、なんとか独立してやっていくしかないですよ。

 

たまに農業研修すら受けないで独立するような人もいらっしゃいますが。
よほど腕に自信がなければお勧めはしません。
何度もいいますが、農家にとって栽培技術は

持っていて当然のスキル

ですからね。
売れるレベルの技術を持たないまま新規就農するのは怖いですよ。

 

 

 

栽培が下手でも時給3000円で働く農家になる方法とは?

もしかしたらあなたは、ひたすら栽培技術を磨こうとしていませんか?
いいものを作れば売れると思っていませんか?
その道は、優秀な先進農家と戦うことになる、かなり危険な道です。死に物狂いで努力しても結果を残せないかもしれない道です。

それよりも、たとえ栽培が下手でも時給3000円、しかも週休3日で働く農家になる道があります。見つけさせすれば誰でも通れる道です。

そんな道どこにあるの?じつは・・・

つづきはこちら

有機栽培農家・松本がやってしまった間違いとは?

農業をやりたいと考えたときに最も重要なことは

栽培技術の習得

であることは間違いありません。商品ができなければ何も始まりませんから。
ちゃんと作物を栽培できて、ある程度のレベルの農作物を自分で作れるようにならなければ、当たり前ですが買ってくれるお客様はいないわけです。
だから栽培技術を身につけることは最低限やらなければならないはずです。

じゃあここで、あなたが、農業のなかでも難しいとされる無農薬栽培に挑戦しようと考えていたら・・・。自分の育てたものを消費者に直接お届けしたいと考えていたら・・・。

それはほとんどの場合。
有機農業では王道とされる、野菜セット農家になるということです。
たくさんの種類の野菜や果物、米などを育てて、それを詰め合わせボックスという形でお客様へお届けする。
そういう農家です。

当サイトの管理者・松本は、この野菜セット農家になるときに大きな間違いをしてしまいました。

それは・・・

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