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あなたはどんな畑に魅了されますか?

草ひとつ生えていないきれいな畑。
まっすぐに延びた畝。
通路まで埋め尽くされるように育っている野菜たち。

ずっと遠くまで同じ作物がずらーっと植えられている大規模農業に心を動かされる人はいると思います。
スケールに圧倒されて呆然とする感じ。
整然としたその様子は幾何学的であり、人工的でもあります。

 

一方で。

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(画像参照:無農薬・自然菜園(自然農法・自然農)で、自給自足Life

草ボーボーで歩くのも大変なところに、突然現れる野菜。
草はもちろんたくさんの生き物が住んでいる畑。
キャベツと一緒にレタスが植えてある、オクラのあとにエンドウを植える、など混植をふんだんに活用している圃場。
そのような畑に魅力を感じる人もいると思います。
農業を仕事とみて経営を考えていくならあまりこちらを重視する人はいないと思いますが、今回の記事ではこのような自然農的なデザインには触れません。

 

今回は前者の幾何学的な圃場について。
直線で構成され人によってデザインされた畑から、農業用機械の選び方について考えてみたいと思います。

 

人力では成し得ない仕事をしてくれる機械の存在

家庭菜園をやったことのある方なら分かると思いますが、クワなどの農具を使ってせっせと畝を立てたりするとクネクネと畝が曲がってしまうことが多いです。
ヒモを張っておくなどの工夫をしなければ、まっすぐに畝を立てるには熟練の技が必要になります。
また。
畑を耕すときにクワでせっせと耕している場合、場所によって耕し方が不均一になるせいか育つ野菜たちの生育がバラバラになることがあります。
見渡す限りキャベツ、みたいな大産地ではきれいに生育が揃っていて
なんでこんなに揃うんだ?
と驚きを隠せません。

つまり。
人力でいくらがんばっても、その仕事ぶりにはどうしてもムラが出てしまうので畝が曲がったり耕し方が甘かったりしてしまうんです。
それが機械を使うと一気に解消されます。
どこでもだいたい均一に耕すことができますし、簡単なコツさえつかめば真直ぐに畝を立てることができます。

機械は単純に仕事が速くなるというだけではなく、その仕事を正確に均一にこなすことができるというメリットを持っているんです。

 

耕種一覧表は先人の大きな財産

さてここで。
機械を使って耕したり畝を立てたりするときに。
畝の幅ってどのくらいにしたらいいんだろう?
通路ってどれくらいの幅をとったらいいんだろう?

って迷いませんか?

近所のキャベツ農家の真似をしていんだろうか。
そのキャベツ農家はどうやって畝幅を決めているんだろうか。
その畝幅には意味があるんだろうか。

と、栽培の勉強もそこそこに新規就農を考えている人は悩むはずです。
どこかで農業研修を受けていれば分かるかもしれませんが、経験がなければさっぱり見当もつきません。


ここで参考になるのが色々なところに出回っている耕種一覧表

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それぞれの品目における畝幅や株間、種の播種量目安などが一覧になっている表です。
これを参考にすれば、畝幅をどれくらいにするのかや通路の幅をどうするのかについては解決すると思います。

でも。
その表に書かれている数字、どんな根拠があるのか知っていますか?
表に150cmと書かれていたから畝幅を150cmにしよう。
でもいいんですが、その数字の意味はしっかりと把握しておくべきだと思います。

 

畝幅や通路幅は意味がある

ナス 畝幅180cm 株間60cm
この数字の根拠はなんでしょうか。
それは、
過去の経験や実績をもとにした、反収が最大になる数字
ということ。
いろんな農家のいろんな実績から、どの畝幅でどんな株間のときに収穫量がもっとも多くなるのか。
病虫害なく育つのか。
農家は収入を得てナンボですから、単位面積当たりの収穫量が多いことは非常に重要です。
だからこそ耕種一覧表に書かれている数値は、反収が最大になる数字を載せているんです。


ということで。
ナスならナス、キャベツならキャベツ。
その品目だけを単作で栽培するなら参考になる数字だとは思います。
だって先輩農家が培ってきた知識や経験が詰まっている数字ですから。

でも。
もし多品目栽培でいろんな作物を育てるつもりなら、そのまま鵜呑みにすべきではありません。
ある程度は参考になりますが、そのまま採用できるほど単純ではないということです。
言いかえれば。
ベターではあるがベストではないということです。


有機農業で多く見られる多品目栽培の場合、同時に畑が埋まってしまうことはあまりありません。
キャベツが植えられた直後の畝の隣ではトマトが育っていて収穫が続いている。
さらに隣では前作が終わって耕されたばかり。

こんな感じで畑のなかは常に混沌としていて、畝ごとに状況がまったく違うんです。
じゃあここで。
トマトの栽培が終わって次作の準備をするとしたらどうなりますか?
たとえばトマトの畝幅は150cm、次作はジャガイモで畝幅は90cmだとして。
ジャガイモの畝を作ろうと考えても、ひと畝では畝幅が狭すぎて通路が広くなりすぎてしまいます。
かといって二畝つくろうとすれば150cmでは足りません。

多品目栽培では、畝幅を品目ごとに理想の数字を当てはめているとうまく作付けしていくことができません。

規模が大きくなれば畑一面同じ品目ということもあるけど、駆け出しで小さいときには畝ごとに品目が違うのがふつうです。
畝①は幅150cm、畝②は幅100cm、畝③は幅80cm・・・。
こんなふうに畝幅を決めてしまうと、その場はよくても次の作を進めていくときに弊害が出てしまいます。


こんなとき。
スペースをむだにしないためにとるべき方法のひとつは、
畝幅を統一する
ことです。

すべての畝について、たとえば畝幅150cmと決めてしまうんです。
畝幅を決めてしまったうえで、そこにムリヤリ押し込んでいく。
ふつうならナスは畝幅180cmが標準だけど、畝幅150cmに合わせる。
そのかわり株間60cmのところを80cmに広げる。
ひと株あたりの面積がなるべく同じになるように、株間で調整していきます。


先輩農家の知恵の結晶である耕種一覧表を参考にしつつ、自分の栽培スタイルに合わせてアレンジをしていく。
そういう工夫は必要だと思います。

 

数字を決めるのは機械

ここで重要なのは機械によって数字が決まってくるという点。
ただ単純に畝幅150cmと決めてしまうのではなく、使う農業用機械に合わせて畝幅を決める必要があるということに注意してください。

 

たとえば。
畝をつくる行程でトラクターと畝成型機(マルチャー)を使うとします。

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このうち畝成型機は、畝の成型幅を自由に調整できるので気にしなくていいです。
でもトラクターの耕耘幅は固定です。
ロータリーを交換すればもちろん幅を変えることはできますが、そんなことをする人はあまりいません。
もしトラクターの耕耘幅が150cmだとしたら、畝幅は150cmかそれよりすこし狭いくらいがいいんです。
それは。
一発耕耘ができるから。
その畝を立てる場所を走れば、その耕耘幅の畝が一本きれいに立つんです。
もし畝幅を180cmにすると決めてしまったらどうなりますか?
180cm幅の畝を立てると決めているのにトラクターの耕耘幅が150cmだったら。
180cmを耕すために、トラクターを往復させなきゃならなくなります。
これってけっこうもったいないことです。


逆も言えます。
トラクターの耕耘幅が150cmなのに、畝幅を130cmに決めるのはだめです。
多品目栽培で畝ごとに栽培品目が違うというときに、畝を一本だけ耕したいという状況は必ずでてきます。
そんなとき、ひと畝だけ耕そうと思っても、畝幅を越えてしまっていたら隣の畝に干渉して入っていくことができません。
トラクターの耕耘幅は、畝幅を決める上での最低ラインだということです。


結局のところ、トラクターなどの耕耘機によって畝幅が決まってしまうということを知っておいてください。

 

畑のデザインは機械で決まってしまうという事実

現実として、現代農業ではけっこう機械化が進んでいます。
むしろある程度の機械化をしていなければ経営が難しいと言ってもいいくらいです。

もちろん。
費用対効果をしっかりと考えずに機械化を進めても、機械貧乏になって苦しいだけだから注意する必要があります。

ここで言いたいのは。
畑のデザインは機械によるところが大きいという事実。
幾何学的デザインを好むなら機械は欠かせないし、そうじゃなくても機械化していればそれに合わせることになります。
多品目栽培でいろいろな品目をごちゃまぜに栽培するなら、機械の耕耘幅によって畝幅を決めたうえで、それに合わせて株間を変えていくという工夫が必要です。

手作業だけではなく機械に依存するなら、その機械に合わせていくのは当然の流れでしょうね。

就農に向けて機械の購入を検討しているなら、トラクターなどの耕耘機については耕耘幅を気にしながら慎重に選んでほしいと思います。
圃場をデザインする最も重要な要素になりますから。

 

 

 

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有機栽培農家・松本がやってしまった間違いとは?

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であることは間違いありません。商品ができなければ何も始まりませんから。
ちゃんと作物を栽培できて、ある程度のレベルの農作物を自分で作れるようにならなければ、当たり前ですが買ってくれるお客様はいないわけです。
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それはほとんどの場合。
有機農業では王道とされる、野菜セット農家になるということです。
たくさんの種類の野菜や果物、米などを育てて、それを詰め合わせボックスという形でお客様へお届けする。
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当サイトの管理者・松本は、この野菜セット農家になるときに大きな間違いをしてしまいました。

それは・・・

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