おそらく新規就農での最も大きな不安は、収入に関することでしょう。
ちゃんと収入が得られるようになるのか。
収入が途切れた期間の生活はどうするのか。
将来的に農業での収入は安定するのか。
貧乏暇なしのまま、ずっと忙しく働き続けたりするのか。
収入に関係する不安や悩みは、尽きることがありません。
そりゃあ、生活のために働く人が多いんだから当然でしょう。
毎月、働くことによって得られる収入で、出費をまかない生活していく。
だから短期間でも無職・無収入になると、やっぱり困るわけで。
収入が途切れる怖さ、収入が得られる見込みが立たないことの怖さは、あって当然ですよね。
だからといって、魅力を感じている農業が目の前にありながら、そこに向けて一歩を踏み出せないのはもったいないです。
収入への不安が原因で新天地へ行けないとしたら、それはかなり損をしています。
今回は。
新規就農における、収入の不安を小さくするにはどうしたらいいのか考えていきます。
最後まで読んでいただければ、すこし・・・いや、かなり新規就農のハードルが下がります。
人生をかけた一世一代の賭け、という意気込みは必要なくなります。
ぜひ最後までご覧ください。
目次
選択肢がないことの怖さ
失敗を恐れずに行動できると成功は近づく。
リスクをとって前進すれば成功が早まる。
それはたしかにそうです。
偉人たちの人生を追っても、やはり失敗を重ねて成功をつかんでいます。
成功に至るには多くの失敗を乗り越えています。
でも、、、
わかっているけど、できないですよね。
なぜでしょうか?
失敗が怖いから。
もちろんそうでしょう。
誰だって失敗したくありませんし、失敗することを恐れています。
でも、一歩を踏み出せない本当の理由は、失敗が怖いからじゃありません。
それは、、、
選択肢がないから。
Aを失敗してもBがある。
Bも失敗したって、Cがある。
そういう選択肢を最初から持っていれば、一歩を踏み出す勇気を持てます。
でも選択肢がなければ、、、
Aを失敗したら人生が終わってしまう。
Aは絶対に失敗できない。
と思ってしまい、リスクをとって挑戦することができません。
多少の危険を冒さなければ新しいことはできない。
それはみんな頭で分かってます。
でもできない。
当然だと思います。
背水の陣は誰にでもできることではありませんから。
でも例えば、
サラリーマンとして働きながら家庭菜園をして、すこしずつだけど栽培の経験を積む。
どこかの農家で週末だけ研修を受けながら栽培や農業経営の勉強をする。
もしくは農業系の学校に週末を使って通ったりして、そこで座学や実技を通して農業を学ぶ。
というように。
ある程度の期間をかけて、準備が整ってから新規就農するとしたら・・・。
しばらくは兼業農家として、サラリーマンとして会社勤めを継続していく。
いきなり収入が途切れることのないように、なるべく安定収入につながるよう経験を積んでからスタートする。
このような働き方だったらどうでしょうか?
かなりリスクは減りますよね。
もし農業で失敗しても、会社からの収入がある。
最悪の場合、元のように会社勤めに戻ればいい。
という心理的な安心感は、行動にもゆとりが生まれ、生活全般でプラスに働くはずです。
失敗したときに進める選択肢がある。
それって不安な気持ちをかなり抑えてくれますよね。
会社にしがみつくことの怖さ
最近は、副業を勧める機運が高まっています。
終身雇用でひとつの会社に留まり続けることが当たり前じゃない世の中になってきて。
会社だけに頼るんじゃなくて、副収入を得ておくことが重要だと。
会社に依存しすぎるのは危険だと、そんな空気が漂っています。
それって、選択肢ですよね。
会社の収入だけに頼らず、もし解雇されてもなんとか生きていくための副業という選択肢。
もし倒産したら・・・。
もし解雇を言い渡されたら・・・。
もし病気になって勤続が難しくなったら・・・。
そんなときに人生の選択肢をいくつか持っていれば、心のゆとりが違ってきます。
選択肢はもちろん副業だけじゃないです。
実際はいろいろな選択肢があります。
転職するとか、起業してフリーランスになるとか、玉の輿に乗ってしまうとか、実家に帰ってニートになるとか、物価の安い国へ移住するとか・・・
会社にしがみつく以外にも、人生を決める選択肢は探せばいくつもあるものです。
大切なことは。
選択肢をもち、不測に備えること。
それは技術だったり、貯蓄だったり、人脈だったり、人によっても状況によっても違いますが。
もし収入への不安があるなら、それを解消できるように準備をすればいいわけです。
兼業の道は不安を和らげる最良の道
最近では、ホリエモンがよく言っている多動力がひとつのキーワードになりつつあります。
多動力とは、いくつもの異なることを同時にこなす力のこと。
これからの時代は「多動力」こそが最も必要な能力だと言う。とにかくチャレンジしようという行動力とアイデアを進化させる力が求められるとのこと。
副業をもつのが当たり前で、いくつもの仕事を掛け持つのがふつうの時代。
約束されない未来を自分で切り開く時代になっていくでしょう。
専業農家じゃなければならない、という時代はもう終わりを迎えているのかもしれませんね。
兼業農家という生き方が、むしろ当たり前。
そんな時代が来ているのかもしれません。
とはいえ、
最初から兼業でいいや、と考えていると、農業でしっかり稼ぐのは難しい。
そんな意気込みだとまともに稼げません。
が、複数の収入源をもつのはいいと思います。
だってリスクを減らせますから。
万が一、路頭に迷うというリスクを避けるために、兼業農家という道を選ぶ。
心理的負担を減らして、のびのびと農業をやる。
そういう道があることを知っているだけでも、不安感は随分と違ってくるはずです。
参考にしてみてください。
多品目栽培でこんな間違いをしていませんか?
たくさんの種類の野菜を同時に育てる、かんたんに表現すれば家庭菜園を大きくしたような農業。
このような、いわゆる多品目栽培は、有機農業ではよくやられている方法なのでご存じの方もいらっしゃるでしょう。
そして、多くの農家がやってるんだから自分にもできるだろうと、独学で、農家研修で、栽培の基本を学んでから実際に自分でやってみるのですが・・・
このときすでに、じつは大きな間違いをしています。
有機農業が慣行農業の5倍も儲かるって!?
有機農業者は、あまりお金の話をしたがりません。
「収入に魅力を感じて農業をしてるんじゃない。わずらわしい人間関係から解放されて、健康的な暮らしをしたいから有機農業の道を選んだんだ。」
と、収入は二の次だと言います。
だからこそ見えなくなっていた真実。それは、
有機農業はちゃんと稼げる
ということ。家族を養っていくことくらいは簡単に実現できます。しかも、栽培がうまいとかヘタとか関係ありません。誰でも実現できるものです。
ただし、条件があります。
それは・・・