手間がかかっても抽台が防げるなら

春野菜栽培に関しての変更点について。

僕のなかでは一年の中でもっとも栽培が難しいと感じているのが春です。
根菜・果菜・葉菜・豆類などをバランスよく揃えにくい季節ですし、なによりトウ立ちとの闘いが壮絶なので失敗が多いです。
【トウ立ち】
トウとは花を咲かせる茎のことで、トウが伸びることをトウ立ちという。

春といえば菜の花を連想する季節ですが、春に育てる野菜はアブラナ科という分類に属するものがたくさんあり、アブラナ(油菜)科が花を咲かせるから菜の花なわけです。
意味合いが違うかもしれんけど。
まあとにかく、小松菜だろうが水菜だろうがキャベツ、白菜、チンゲンサイだろうが、寒さに耐えてきた野菜たちは春になって暖かくなると一気にトウ立ちを進めるんです。
これを防げないと4月5月に出荷する野菜は菜の花10種類お届け!になりかねません。
おそろしい現象です。

このトウ立ちに関しての対策は
品種選び

温度管理
に尽きるのではないでしょうか。
品種選びに関してはこれまでも散々気にしてきました。
とにかくトウ立ちが遅い品種を選んでいます。
味のよい品種を選んでいる余裕なんてなく、春の品種に関しては味よりも晩抽性をとにかく重視しています。
それは今年も変わりません。

今春に試してみたいのが温度管理のほう。
不織布やビニールなどの資材を活用することで温度を上げるというのがひとつ。
ビニールトンネルなどやってみたことはありますが、かなり面倒だったので今年は不採用。
不織布は引き続き利用します。
そして今年は、春の葉野菜を育苗してみるつもりです。
ここが昨年までと違う点です。

そもそもトウ立ちはどういう条件で発生するかというと、
生育期間中に(たとえば)10度以下の気温に遭遇する積算時間が(たとえば)1000時間を超えたときにトウ立ちのフラグが立ちます。
その後、気温が一定以上になったときにトウ立ちが始まる・・・。
数字の部分は野菜によっても品種によっても異なりますがメカニズムは同じです。
(アブラナ科の場合ですよ)
つまり、厳寒期にタネを播いて育てたとしても低温の積算時間が一定以下であればトウ立ちしないんですね。

ということで種まきから約一ヶ月間、夏野菜などと一緒にぬくぬくと温床で育苗してみるのはどうかと考えたわけです。
大根はちょっと無理だけど白菜はもちろん可能だし、水菜や小松菜も(カブも?)やろうと思えばできます。
手間がかかるのでよほどはっきりとした成果が出なければ今年限りの可能性は高いですが、トウ立ちの条件を意識しながらやってみようと思います。

ちなみに、昨年は温床育苗のスペースが足りなくなったときに真っ先に白菜やキャベツなど寒さに強い野菜たちが冷床スペースへ追い出されました。
その結果、白菜は収穫を迎える前にトウ立ちしてしまいました。
同じ失敗を繰り返さないように温床から追い出す野菜は吟味して決めたいですね。

というのが春の栽培変更点、のひとつです。
ほかにもありますがたいしたことじゃないので書きません。
もしくはうまくいったら書きます。

多品目栽培でこんな間違いをしていませんか?

たくさんの種類の野菜を同時に育てる、かんたんに表現すれば家庭菜園を大きくしたような農業。

このような、いわゆる多品目栽培は、有機農業ではよくやられている方法なのでご存じの方もいらっしゃるでしょう。
そして、多くの農家がやってるんだから自分にもできるだろうと、独学で、農家研修で、栽培の基本を学んでから実際に自分でやってみるのですが・・・
このときすでに、じつは大きな間違いをしています。

それは・・・

有機農業が慣行農業の5倍も儲かるって!?

有機農業者は、あまりお金の話をしたがりません。

「収入に魅力を感じて農業をしてるんじゃない。わずらわしい人間関係から解放されて、健康的な暮らしをしたいから有機農業の道を選んだんだ。」

と、収入は二の次だと言います。
だからこそ見えなくなっていた真実。それは、

有機農業はちゃんと稼げる

ということ。家族を養っていくことくらいは簡単に実現できます。しかも、栽培がうまいとかヘタとか関係ありません。誰でも実現できるものです。

ただし、条件があります。
それは・・・

つづきはこちら

 

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