自己の立ち位置を確立するには? 両極を知りバランスをとる

農業をやりたいと決意したら。
どのようなステップを踏んでいけばいいのかを調べて、実際に行動を起こしていきますよね。

とにかく栽培できなきゃ話にならん!
と栽培について勉強しようと考える。
そして、どこで情報が得られるのかを調べる。
書籍、テレビ、インターネット、農家見学、農家研修。
いろいろあります。
このとき当然ですが、自分にとって役に立つ情報や興味のある分野の情報を得ようとしますよね?

トマト栽培に興味があればそれに関連した書籍を。
有機農業に興味があればそれに関連した書籍を。
農家に見学に行くときだって、自分が進みたい道の先にいる農家を訪ねます。

目標に近づくために行動しているんだから当然です。
これ自体は悪いことではありません。
まずは必要な情報を集中的に集めることが、新規就農に近づく最短ルートだと思います。


でもここで。
もう一歩踏み込んでいくことができれば・・・。
自分自身を俯瞰的(ふかんてき)に眺めることができるし、客観的な決断ができるようになります。
一見無駄に思えるような情報や経験であっても、最終的には活かされることがあります。
今回は。
両極端な意見を知ると、俯瞰力が高まる。
という話です。
ぜひ最後までご覧ください。

 

真逆の意見をあえて調べてみる

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たとえば農薬を使わないで農業をやりたいと考えているとして。
いわゆる有機農業ですが。
そういう農業をやりたいと考えている就農希望者は少なくありませんが、有機農業をやりたいと志して行動を起こしたときにどうなるかというと、それに関連した情報を得ようとします。
無農薬栽培のコツに関する書籍。
実際に有機農家として長く営農している農家への見学。
農薬や化学肥料が環境に及ぼす影響に関連する情報。
食の安全について詳しく書かれた書籍、それを伝える講演会。
田舎で農業をなりわいとして生き生きと暮らしている人を追ったドキュメント番組。

探せばいくらでも出てきます。
有機農業をやりたいと思えば、それに役立つ情報を探すのは当然の行動です。

その結果どうなるかというと。
農薬は悪いものだと決めつけて慣行農業を否定するようになります。
農薬や化学肥料を使った農業では地球環境がどんどん悪くなっていくと主張するようになります。
有機農業こそが未来を担っていく農業の形だと思いこむようになります。


これは非常に偏った考え方です。
政治の世界では右翼とか左翼とかいった表現で思想を言い表すことがありますが、有機農業推進派の意見というのは左翼的な思想を強く持っています。

農薬反対!
化学肥料反対!
食品添加物反対!
原発再稼働反対!
憲法改正反対!
戦争反対!
自民党反対!

もちろんすべての有機農業者がそうではありませんし、有機農業をやりたいと思っている人すべてが左翼的ではありませんが、全体を見渡せば左翼思想を持っている人が多いように感じます。

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(画像参照:「池上彰の学べるニュース」より)

極端な考え方をもつことは非常に危険です。
対立する意見にぶつかったときに衝突しますし、考えが極端すぎるので相手の意見を受け止めることができません。
これは単純に極左がだめ、極右がだめと言っているわけではありません。
まったく正反対の意見も知ったうえで、立ち位置として極左・極右を選んでいるなら問題ないと思います。


具体的にどういうことかというと。
左翼・有機農業とは間逆の考え方、右翼的思想を取り入れてみるんです。
農薬や化学肥料を使った慣行農業を肯定的にみる情報も入手してみるんです。

農薬は科学的にみて安全であり、適切に使用すれば有効な資材だ。
安定生産、品質向上に大きく貢献できるため、国の食料安全保障には欠かせない。
環境に対する負荷も技術の進歩によって改善されてきているため、現代では農薬の危険性は極めて少ない。

といった農薬肯定論を展開する書籍にも手をつけてみることをお勧めします。
するとどうなるか。
農薬のデメリットばかりが目についていた以前と比べて、農薬のメリットも見えるようになり、農薬は目的や状況にあわせて使い分けていくべきだとか、減農薬栽培という道に大きな可能性がある、ことに気がつくようになります。
農薬=悪
という意見を持ちつつ、使い方によっては農薬は非常に有効な資材だという意見も持てるようになります。
両極端な意見をインプットすることで、自分自身はどの立ち位置がしっくりくるのかを知ることができます。

これは農薬以外のことでも同様です。
化学肥料の是非について
原発問題について
食品添加物について
ガンの三大治療について
憲法改正について

世論がどうこうではなく、賛成意見と反対意見の両方を調べて知ることで、自分なりの意見を持って主張することができるようになります。

 

両極を知りバランスをとる

生きていて楽なのは、世論が優勢に傾いているほうへ賛同して寄り添うことです。
意見が強いほうに乗っかっていれば、自分自身が否定されることも少なくなりますから。
でも本当にそれでいいんでしょうか?
多勢が必ずしも正しいとは限らないことは歴史が証明しています。

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(画像参照:宇宙情報センター 天動説から地動説へ

少数派が正しかった話としては地動説が有名です。
地動説(ちどうせつ)とは、宇宙の中心は太陽であり、地球は他の惑星と共に太陽の周りを自転しながら公転しているという、今では常識となっている学説です。

世の中の主流な意見でないとしても、それが間違っているとは言いきれません。
大事なことは、
様々な意見を聞きながら自分はどう考えるか
ではないでしょうか。


農薬を否定するなら、肯定派の意見も聞く。
化学肥料を否定するなら、肯定派の主張も調べる。
多品目栽培を採用するなら、少品目栽培にはどんなメリット・デメリットがあるのかを調べる。


実際は、言うほど簡単ではありません。
すでに持っている意見を否定する考えを受け入れることには苦痛が伴うからです。
また。
興味のないことは頭に入っていかない
という大問題もあります。

でも。
それでもやる価値はあります。
両極を知り自分の立ち位置を明確にすることは、長い目でみて有利に働くと思いますので是非一度実践してみてはいかがでしょうか。

 

 

 

多品目栽培でこんな間違いをしていませんか?

たくさんの種類の野菜を同時に育てる、かんたんに表現すれば家庭菜園を大きくしたような農業。

このような、いわゆる多品目栽培は、有機農業ではよくやられている方法なのでご存じの方もいらっしゃるでしょう。
そして、多くの農家がやってるんだから自分にもできるだろうと、独学で、農家研修で、栽培の基本を学んでから実際に自分でやってみるのですが・・・
このときすでに、じつは大きな間違いをしています。

それは・・・

有機農業が慣行農業の5倍も儲かるって!?

有機農業者は、あまりお金の話をしたがりません。

「収入に魅力を感じて農業をしてるんじゃない。わずらわしい人間関係から解放されて、健康的な暮らしをしたいから有機農業の道を選んだんだ。」

と、収入は二の次だと言います。
だからこそ見えなくなっていた真実。それは、

有機農業はちゃんと稼げる

ということ。家族を養っていくことくらいは簡単に実現できます。しかも、栽培がうまいとかヘタとか関係ありません。誰でも実現できるものです。

ただし、条件があります。
それは・・・

つづきはこちら

 

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