農機具のメンテナンスはやれたほうがいい

草がぐいぐい伸びてくる季節には欠かせない農業用機械、それが刈払機です。
円盤状に配置された刃がぐるぐる回って草を刈り倒していく、あの機械。
農業者なら使ったことのない人なんていないんじゃないかと思うほど有名な機械です。

いまの時期は草がどんどん伸びてくるので、必要のないところは定期的に刈っていきます。ときには仕事が追い付かないほどで、毎日稼働していることもあります。

そんな大切な、頼りにしている相棒はたまに壊れます。
機械なので当たり前っちゃ当たり前なんですが、あるとき突然壊れます。
症状はその時々で違うんですが、昨日までかかっていたエンジンがかからなくなったり、じわじわと調子が悪くなってあるとき止まってしまったり、
「いま使いたいのに!」というときに限って動かなくなります。

もちろん日頃のメンテナンスは大事です。
オイルを交換したり、キャブレター掃除したり、スパークプラグのチェックをしたり。
最低限やっておくと長持ちするよ、と言われるようなことは当然やります。
それをやっていても止まることがある。
昨日も、止まりました。

こんなときに、農業者のふだんの姿勢が問われます。

ふだんから調子が悪くなったときに原因を探ったり、部品を交換してみたり、いろいろと試行錯誤している人は、突然のトラブルにも慌てません。
よくあるトラブル個所をチェックし、原因を特定していきます。
もちろんプロじゃないので完璧にはいきませんし、自分で修理できない故障のこともありますが、そのときの経験は次に生かされます。

けれども、故障したときにすぐ農機具屋に頼る人もいますよね。とりあえず電話する。とりあえず持ち込む。
もちろんそれが悪いわけじゃありません。トラブルに即対処する姿勢は素晴らしいです。急ぎだからそうせざるを得ない場合もあるでしょう。
でもそれを繰り返していると、トラブルに対処する経験値はいっこうにたまりません。
プラグを交換すれば済む、キャブレタークリーナーを吹き付けたら治る、フィルタが汚れていただけ。
そんな簡単なことを毎回農機具屋に持ち込まないと治せないなら、費用も時間も無駄にしてしまいます。
ちょっと風邪をひいただけで医者に診てもらう、ぐっすり寝たらよくなるものをわざわざ時間とお金をかけて受診するのと同じです。
まずは自己診断できることは大事じゃないでしょうか。

経験は何にも代えがたい財産です。
素人仕事の範囲内だとしても、自分でやれる範囲を広げていくことは限られた資源の中で戦っている農業者にとって大切なことです。
農業では機械を使うことが当たり前になっています。
機械が苦手な方もいらっしゃるでしょうけど、最低限ここだけは自分でメンテナンスできたほうがいい箇所がありますから、そういうところは押さえておいてはどうでしょうか。

いまはYouTubeでもプロの農機具屋さんが丁寧に解説してくれてますよ。

ちなみに昨日の刈払機トラブルは、スパークプラグでした。
えっ?ここが外れる?という箇所がぶらんぶらんに動いていて火花が飛ばなくなってました。
初めてみた故障でしたが、ホームセンターでプラグを購入して交換したら復活。
今回のは農機具屋に持ち込んでも費用・時間的にはさほど変わらなかったと思いますが、僕の経験値がアップしてます。
よい経験になりましたよ。

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