今に限ったことではありませんが、農家というのは大きく分けると2つに分類することができるように感じています。
ひとつは。
田舎で暮らしながら農業もやっていきたい、貨幣経済や資本主義社会から一歩身を引いてお金や人間関係に縛られない自由な生き方をしたい、といった生き方の追求としての農家

もうひとつは。
農業は遅れた産業などではなく、やり方次第ではしっかりと稼ぐことができる。
日本の農業はまだまだ成長するし、自分自身も積極的にしっかりと利益を上げて社会に貢献していきたい、といったビジネス思考が強い農家

極端にいえば、このような二つの農家に分かれているような気がしています。
厳密にしっかりとした境界があるわけではありませんし、どちらともつかない農家が多いことは承知していますが、世の中の流れとして二極化の方向に向かっている気がするんです。

もちろん。
どちらがいいとか悪いとか、そのような話ではありません。
田舎暮らし思考にもビジネス思考にも、どちらにも良い面と悪い面があります。
どちらを目指すのかはそれぞれの農家の自由です。
でもひとつ言えるのは。
どちらにもつかない、方向性がはっきりしない農家はこれからの時代、生き残っていくのが難しいということ。
今回の記事は。
自分の行く先を定めて、そこに向かって農業経営をしていく。
そのような、目標もしくは方向性を定めるべきだという話になります。

 

消費行動の二極化

二極化しているのは農家だけではありません。
日本経済そのものが二極化していると言っていい状態になっています。
バブル崩壊からすでに20年以上。
不景気だと言われてずいぶん経ちますが、まったくものが売れてないわけじゃないですよね。
売れるものはどんどん売れるし、売れないものはまったく売れない。
そんな社会になっています。

二極化の時代

ふだんは節約したり安いもので済ませたりする人が、えっ?と二度見してしまうような高価な買い物をする。
欲しいものを欲しいだけ買うという発想ではなく、本当に欲しいものには惜しげもなくお金を使うけど興味をそそられないものには使わないという思考です。
収入が減ったからそうせざるを得ないという事情はあるにせよ、世の中で売れていく商品は二極化が進んでいると言えます。

つまり。
多くの人が買う、よく売れるのは、
とにかく安いもの
付加価値の高いもの

ということです。
安売り競争をすれば一番安く値段をつけた商品が売れます。
商品が買われるもっとも大きな要素は安さ、商品の質とか独自性とか関係なくとにかく安ければ売れます。

反対に。
ここでしか買えない、ブランド価値が高い、他にはない特徴を備えている魅力的な商品も売れます。
消費者はずっと財布のヒモを絞め続けているわけではなく、本当に欲しいと思ったときには価格に関係なく財布のヒモを緩めるからです。
だから。
付加価値が高くて「お、ねだん以上だな」と思われた商品はどんどん売れていきます。

 

中途半端な農家は二極化社会では生き残れない

これはつまり。
中途半端なものが売れなくなった。
そういう時代になっているということを意味します。
もちろん。
中途半端でも全く売れないわけではありませんし、世の中に出回っている農産物の多くはちゃんと値段がついて売れています。
ここで言っているのは物理的に売れているという事実ではなく、ちゃんとした利益を得られる形で販売するには中途半端では厳しいということです。
実際、多くの農家が「利益が出ない」「儲からない」と嘆いています。
それは中途半端な立ち位置にいるからにほかなりません。
出荷してみないと売り上げが確定しない。
自分に価格決定権がない。
誰が作ったかわからないようなブランド価値を持たない農産物を売っている。
かといって安さで勝負できるほどの生産規模ではない。
というのが一般的な農家の姿です。
そのような農家は、しっかりとした利益を得られずに苦しんでいるという現状があります。

ところが一方で。
とにかく大規模で生産量を上げ、価格ではなく物量で勝負している農家は利益が出ます。
ブランド価値を高め、ちゃんと利益が出る価格で丁寧に売っている農家も経営的には安泰です。
中途半端ではない一部の農家は、時代のニーズをしっかりととらえて安定経営しておられます。

だからこそ。
二極化が進む消費行動を理解し、自分はどういう立ち位置でやっていけばいいのかを考える。
そして行動する。
実際に。
行動していった農家が、安さを追究したりブランド価値を高めたりして生き残ってきています。
ビジネス思考で農家になるなら、このような経営戦略が必要になってきます。

 

ビジネスから離れて悠々と生きる農家

ビジネスの世界で頑張っている農家がいる一方で。
安さ追求だとかブランド価値だとか、そんなのはしょせん貨幣経済に振り回されているだけだ!
農業の価値はお金では測れないんだ!

という思考の農家もいます。
田舎暮らしを志向する方に多い傾向なんですが、その方にとっては生きていくうえで農が必要なだけで、農業という仕事を経済活動としてみていません。
仕事という概念すらなかったりします。

これに代表されるのが自給自足という生き方です。
もちろん衣食住といった生活のすべてを自分で作りだす、まかなうという方は稀ですが、自分の食べ物は自分で育てたいと考える方はけっこう多いように感じます。

生活していくのに必要な最低限の収入さえあればいい。
お金を稼ぐのに多くの時間を割くのではなく、生きていくための行動に時間を使いたい。
食べることは生きること。
生きるために本当に必要なものはお金では買えない。
お金に縛られない、時間に縛られない、自由な暮らしがしたい。

そのような暮らしを望む人たちが田舎に暮らし、そして農業をやっています。
私的にはそういう生き方での農業は、農業ではなく農的暮らしだと思うのですが、そういう言葉遊びは置いておくとしても田舎暮らし思考の人たちは時代の流れもあって増えてきているように感じます。

この田舎暮らし農業。
ある意味では正しい選択なのかもしれません。
農業を経済活動としてとらえ、利益を上げて家族を養っていくだけの収入を得ていくのは大変なことです。
でも。
農業を充実した人生を送るための手段だとして、収入に縛られない趣味に近い領域で楽しむ。
これは比較的簡単だし、ストレスなく楽しめます。
生き方としての農業、そういう選択もアリです。

 

ビジネス思考か生きがい思考か、方向を定めて突き進む

二極化分岐

あなたがとるべき道はどちらですか?
がっつりビジネスにのめり込む農業と、田舎に引っ込んで悠々自適な生活を送る農業。
どちらでもない、ただ単純に農業を仕事にしたいんです。
とか。
田舎で暮らしたいけどビジネス思考でしっかりと収入を得る農業をしたい。
とか。
いろいろな方がいらっしゃると思いますが、どっちつかずでは生き残っていくのが難しい時代です。
田舎暮らしを追求している農家。
ビジネスとして展開している農家。
方向は違えど目標に向かって突き進んでいる農家に、方向性がはっきりしないでフラフラしている農家が勝てるでしょうか。
まあ勝つとか負けるとかではないかもしれませんが、多少の差こそあれ商品を売って利益を上げていく商売をするわけですから、競争相手に勝てなければ負けて去るのは当然のこと。
自分がどのような道を進んでいきたいのか。
どのような生き方を望むのか。
二極化の時代だからこそ、はっきりと向かう先を決めることをお勧めします。

 

 

栽培が下手でも時給3000円で働く農家になる方法とは?

もしかしたらあなたは、ひたすら栽培技術を磨こうとしていませんか?
いいものを作れば売れると思っていませんか?
その道は、優秀な先進農家と戦うことになる、かなり危険な道です。死に物狂いで努力しても結果を残せないかもしれない道です。

それよりも、たとえ栽培が下手でも時給3000円、しかも週休3日で働く農家になる道があります。見つけさせすれば誰でも通れる道です。

そんな道どこにあるの?じつは・・・

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有機栽培農家・松本がやってしまった間違いとは?

農業をやりたいと考えたときに最も重要なことは

栽培技術の習得

であることは間違いありません。商品ができなければ何も始まりませんから。
ちゃんと作物を栽培できて、ある程度のレベルの農作物を自分で作れるようにならなければ、当たり前ですが買ってくれるお客様はいないわけです。
だから栽培技術を身につけることは最低限やらなければならないはずです。

じゃあここで、あなたが、農業のなかでも難しいとされる無農薬栽培に挑戦しようと考えていたら・・・。自分の育てたものを消費者に直接お届けしたいと考えていたら・・・。

それはほとんどの場合。
有機農業では王道とされる、野菜セット農家になるということです。
たくさんの種類の野菜や果物、米などを育てて、それを詰め合わせボックスという形でお客様へお届けする。
そういう農家です。

当サイトの管理者・松本は、この野菜セット農家になるときに大きな間違いをしてしまいました。

それは・・・

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