凝り固まった指導は応用の芽を摘む

今日、農業資材屋さんと話をしていたのですが、豊田市にある農ライフ創生センターの話題が出てきました。
農ライフ創生センターは豊田市とJAあいち豊田の共同事業。
定年退職者を中心に新たな農業の担い手を育成し、農業を通じて生きがいを見つける「担い手づくりコース」と、趣味で農作物を栽培したい人を対象に野菜栽培の基本的な農業技術を学ぶ「旬の野菜づくりコース」があります。
で、ここの卒業生が農業資材屋さんのところに来て肥料を探していたそうなのですが
硫安とか溶燐
だったそうです。
ナスを3株ほど、スイカを2株ほど栽培するためそうです。
硫安・溶燐はいわゆる化成肥料の代表選手なのですが、専業農家が使用することはあっても家庭菜園レベルで使用する必要はないような気がします。

おそらく農ライフ創生センターに従事している職員さんはJAからの出向だと思うので、そこでの指導は当然営農向けの栽培方法なのだろうと思います。
化成肥料がだめだと言っているんじゃないですよ。
定年退職者が対象の講座で、家庭菜園など趣味を目的としているような人に向けて営農栽培技術だけを教えるのはどうかという話です。
家庭菜園だったら堆肥入れて適宜鶏糞で追肥するという選択肢もあるよ、くらいが適当かと思うんですが。

ほかにも、スイカの栽培のため透明ビニールマルチだとか幅230cmのマルチを買い求めたそうですが、こういうのも家庭菜園レベルでは必要のないものです。
こういう肥料を入れてこういう資材を使って栽培するんです、とマニュアル化してしまうのはJAの得意分野だろうけど、なぜその肥料を使うのかなぜその資材を使う必要があるのかまで教えないと受講者が自分でやるときに応用がきかなくなってしまいます。

うちでの研修も同じです。
なぜ耕すのか、なぜ畝を立てるのか、なぜ肥料を入れるのか、なぜ草を生やすのか、目の前で行われている作業が全てではなく基本を踏まえたうえで応用していく力を身につけてもらいたいと思っています。
猿真似で簡単につくれるほど有機農業は甘くないですからね。

あ、言っておきますけど農ライフ創生センターをバッシングするつもりはないです。
今回聞いた話を教訓に、松本自然農園の研修制度を改めて見直しましたという話です。

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