つい先日、当地域での農業改良普及課の方ならびに県職員が松本自然農園へやってきました。
遊びに、なんてわけありません。
ちょっと近くを通ったので、なんてこともありません。
約束の上でお越しいただきました。

県として有機農業の実態を把握したい。
そのための調査対象者として話を聞きたいとのことでした。
このことで僕にメリットはほとんどないと思うので断るのも手だったんでしょうけど、新規就農当時の苦い思い出が頭をよぎって断ることができませんでした。

10年ほど前になりますが、農地を借りるために各自治体の農政課をまわっているときのこと。
自治区内ですでに就農して10年ほどになる有機農家がいて、その農家は生活できるだけの稼ぎをいまだ得られていないという現実・事例を出して、「有機農業では食っていけないからやめておけ」と職員さんに優しくアドバイスされたことを昨日のことのように覚えています。

そもそもの母数が少ないため、数少ない情報から有機=食えないとされてしまっていたかもしれません。
実際に生計が成り立っている有機農家がどれほどいるかといえば、おそらく少数であることは間違いないと思うので、農政課の把握情報は正しいと言えるかもしれません。

そうだとしても、情熱をもって有機農業やりたいんです!と相談に来た人間に対して、厳しいからやめておけというアドバイスはしてほしくないですね。
慣行農業でも厳しいのに有機農業だけを特別視してほしくないですね。

これから新規就農したいと思っている人が、農地を借りるための窓口で不必要なフルイにかけられないように、行政側に有機農業でもちゃんとやっている事例があることを伝えるために、今回の有機農業実態調査に協力しました。

あとは、行政の協力によって研修生が毎年安定してやってくる、という効果があればラッキーだなという願いも。
これまで1~3名/年を受け入れてきてますが、0名の年があってもおかしくなかったわけで、このへんに確実性があれば作付計画も研修生ありきで立てられるようになります。

貴重な時間を費やしているので、今回の調査をしっかりと活用してほしいものです。