紅白歌合戦って、
音楽をやっている人たちにとって、
ある意味では憧れの舞台だと思うんですよ。
その年に、世間に話題をふりまいたとか、
多くの人に指示された楽曲を出したとか、
世論として出演を要望されているとか、
ビジネスチックにお金が動くからと
業界からの要望があったりとか、

まあ、出演の理由にはいろいろあるでしょうけど、
あの舞台に立てるのは、全体の中にごく一部ですよね。


じゃあ、
紅白歌合戦の出場者って、
みんな歌唱力に定評がある人たちですか?

違いますよね?
歌うことを目的に舞台に立っているんだから
歌がうまい人たちの集まり。
・・・じゃないですよね。


ビジュアル、楽曲、歌詞、歌声、
キャラクター、ダンス、世界観・・・

それぞれが
「これがウリ!」
という強みを持っているから、
たとえ歌唱力がなくても、支持されて
紅白歌合戦という舞台に
立てるんじゃありませんか?


これって、農業でもおなじだなと。
農業界では、とにかく品質が重視されます。
見た目の良さだったり、
美味しさだったり、
規格にきっちり従っていることだったり、
商品そのものの品質がなによりも重視され、
それがすべてだと言わんばかりに
品質を追求しています。

でもそれって、
音楽業界でいえば、
歌唱力を追求しているようなもの。

とにかく歌がうまければOKと言っているようにしか
私には感じられません。

農産物の価値って、
そんな狭くて浅いもんじゃないですよ。
世の中に求められている農産物の価値って
もっと幅広くて深いものです。

安全なものが求められていたり、
核家族に合ったミニサイズがウケたり、
マニアックな珍しいものを欲しがる人がいたり、
生産者のキャラクターに魅力を感じたり、
生産過程など素性がわかる安心感が支持されたり、
自宅まで直送してくれる利便性を求めていたり、

消費者が求めているものは多様化しています。
農家が提供できる価値は多様化しています。


だから考えてみてください。
栽培がうまくなかったり、
小規模だから品質にムラがあったり、
技術や資金力がなく低価格では売れなかったり、
始めたばかりで自分の強みが見えてないかもしれないけど、

自分は、
なにが提供できるだろうか?
なにで一番をとれるだろうか?
自分ならではの特徴って何だろうか?
と。

その一番になれるものを伸ばしていって、
世の中に支持されるようになれば、
農業での
「紅白歌合戦」
みたいなものに出場できるかもしれませんよ。