家庭菜園をしていて。
なんか植物を育てるのは性に合ってる気がする。
野菜を育てることを仕事にしたい。
という流れで新規就農を考えている人がとくに陥ってしまいがちな失敗があります。

日の出とともに畑にでて、日が沈むまで働く。
農家というのはそういうものだ。
農家に休みなんてないんだ。
という勤労農家にありがちな失敗があります。

彼らがやってしまう失敗は、
時間管理ができていない
ことであり
作業効率を意識していない
ことです。

一生懸命働くんだけどなぜか収入が伴わない。
どれだけ働いても仕事が追いつかない、いつまで経っても仕事が終わらない。
そんな農家になりたくないなら、この記事を最後までご覧ください。

 

時間を気にしないで働いてしまう

家庭菜園などで手間隙をかけてしっかり作物を管理してきた人にとって、時間管理という概念はありません。
趣味で、しかも小さな面積で作物を育てているので、そこに目一杯の愛情を注いでいいものを育てたいと考えるのは当然です。
やるべきことをすべてやって、丁寧にしっかりと手をかける。
趣味に使える時間を惜しみなくかけて、趣味に使えるお金を惜しみなくかけて、100%かそれ以上の成果を期待します。

でも。
趣味である家庭菜園と、仕事である農業とでは栽培する面積がまったく違います。
栽培面積が増えたときでも同じように手をかけることができるでしょうか。
同じようにしっかりと手をかけて、果たして時間が足りるでしょうか。

タイムカード

農業はサラリーマンとは違って自営業なので、すべてを自己管理します。
そのなかにはもちろんですが労働管理も含まれています。
何時からスタートして、何時まで働いた。
休憩は昼に1時間。
サラリーマンであれば労働時間は会社側が管理しているので、出社するとタイムカードを機械に通して一日の仕事がスタートするという方は多いと思います。
退社するときもタイムカードを機械に通す。
何時から何時まで働く、その時間は会社が管理しているんです。

でも農業は違います。
自分が働く時間は自分で決めることができます。
タイムカードなんてありません。
一日24時間を好きなように使えます。

だからこそ。
働く時間はしっかりと自己管理しなければいけません。
時間があればあるだけ使ってしまおう、ではなくて限られた時間のなかでいかにして仕事を終わらせるかを考えるんです。
会社であれば残業したら残業手当がついて給料が増えます。
でも自営業は違います。
ただ単に長く働いたから給料が増えるというものではありません。
長く働いても短く働いても、成果が同じであれば収入は変わりません。
だったら効率よく短い時間で仕事を終わらせる、そういう意識は必要です。

 

家庭菜園では、自由に時間を使っていいものを作る努力ができます。
でも。
仕事としての農業では、限られた時間のなかで仕事をこなして、いいものを作っていく努力が必要です。

常に時間を気にする、自分の労働は有限であるということを意識する。
そのような日々の積み重ねによって、朝から晩まで日が出ている間はずっと働いているような勤労農家から脱することができます。

 

その作業は本当に必要なの?

ひとくちに動植物を育てる、作物を生産するといってもその工程は多岐に渡ります。
肥料散布、耕耘、畝立て、播種、定植・・・。
それらの工程のなかに、じつはやらなくてもいい作業はありませんか?

まだ研修すら受けていない段階では分からないかもしれませんが、栽培にはマニュアルのようなものがあって農家は意外とそれに沿って栽培をしていることが多いんです。

書籍の積み上げ

そのマニュアルは。
研修しているときに農家から学んだ手法だったり。
本屋で買った参考書、雑誌などに書いてあることだったり。
技術交流会などで先進農家が壇上で話していた栽培手法だったり。
世の中に出回っている情報から学びとった栽培方法であることがほとんどです。

でも。
その栽培方法はもしかしたら間違っているかもしれない、という疑問を持つべきなんです。
間違っている、とまでは言えないにしても自分自身に合っているかどうか、くらいは考える必要があります。
作物の栽培は、その農地の土壌条件や気候条件、その年の天候によって結果が変わります。
その農家がたまたまうまくいった方法を、研修で見て学んでしまった。
その土の条件や気候が、その農家のその栽培方法にたまたまマッチした。
そういうことは考えられませんか?

農業は毎年一年生だ。
と言われるのは、常に学び続けなければならないという姿勢のことを指していますが、それだけじゃなくて毎年気候が違うから過去の経験が参考になりにくいことも示しています。
先輩農家とはいえ一年生から学んだことを、全面的に信用してしまうのはいかがなものかと思います。
疑う目を、常に持つようにしてください。


石灰

たとえば石灰。
栽培の参考書には、耕す前に必ず撒くように指示されていたりします。
消毒のためだとか酸度(PH)を調整するためだとか。
そして。
家庭菜園をされる方は、必ずといっていいほど石灰を投入します。
その石灰、本当にいるんですか?
PH調整のためだとしたら、土壌の酸度を計ったうえで㎡あたり●gの石灰を入れて深さ●cmで耕すとPHが●度上がる、といった計算をしていますか?
おまじない感覚で石灰を撒いているのであれば、それはやめるべき作業です。

 

畝立て

たとえば畝たて。
農業では耕したあとに畝を立てるように指示されます。
その畝の上に作物を作付けしていきます。
畝を立てることは、当然やるべき常識になっているんです。
でも。
その畝たては本当に必要ですか?
もし就農地が関東近辺だとすると、土壌は関東ローム層という火山灰土の可能性が高いです。
火山灰土は水はけがものすごくよいため、畝を立てる必要がないんです。
なぜかというと。
畝を立てる目的の多くは、大雨のときに浸水してしまうのを防ぐためです。
水はけがよくて浸水しないなら、畝立てそのものが不必要だということ。
畝立ては必ずするものだと思いこんでいると、畝立てそのものが無駄な作業になってしまうんです。
自分が耕作する農地はどんな特徴を持っているのか、しっかりと調べたうえで栽培方法を選択していくべきです。

 

みんなが言っているからとか、教科書にそう書いてあるからとか、そうやって流されることは危険です。
自分の意見を持って、自分で判断していくべきだと思います。

これはべつに家庭菜園に限った話ではありません。
そのへんにいる農家でも、自分のやっている作業ひとつひとつが本当に意味のあることなのかを検証し、説明できる農家はあまりいないと思います。
ただなんとなく、それが一般的に常識だとされているから自分もそれにならっている、ということが多いように感じます。

だから。
既存の農家のほとんどは、収入がいまいちだと嘆いています。
労働時間が長いと文句を言っています。
そんな農家に学ぶことは、自分もその道を歩んでいくことになりますよ。
参考書や先輩農家、どこまで信じますか?

 

次の手順を意識して作業する

すべての作業はつながっています。
耕す、畝を立てる、タネを播く、ビニールトンネルを設置する、草を取る、収穫する、片付ける。
これらの工程はひとつひとつが独立しているわけではなく、それぞれがつながっています。
つねに次の行程を意識していないと、無駄な手数が増えてしまいます。

黒マルチ

たとえば。
ビニールマルチを張るときのことを想像してみてください。
ビニールを畝に合わせて広げていって。
すそに土をのせていきます。
風で飛ばないようにするためです。
ここで。
ビニールマルチを張る作業をしながら、片付けのことを意識して作業するんです。
すそに土をのせすぎると、片付けるときにマルチを剥がしにくくなります。
だから。
剥がしやすく、風で飛ばない。
ちょうどいい加減でかける土の量を決めていきます。
多すぎれば片付けが大変。
少なすぎれば風で飛ぶ。
ただ土をかければいいというものではありません。
片付けという工程を意識するだけで、土をすそにかける工程は重要な意味を持つようになります。

 

すじ播き

たとえば種まき。
ビニールマルチを張っていない畝に、すじ状にタネを播くという方法があります。
ごく一般的にすじ播きと呼ばれる種まきの方法です。
畝の幅によって違いますが、1m幅の畝であれば3条、80cm幅の畝であれば2条、というように畝の幅によって何条播きにするか決まります。
そしてタネを播いたあと。
野菜はもちろん発芽してすじ状に育っていきますが、草も一緒に大きくなっていきます。
この草を放っておくと、野菜が草に負けてしまうことは目に見えています。
だから草を処理する。
このとき。
道具を使って草を取るのであれば。
あらかじめ道具の除草幅を考慮したうえで、タネを播くすじの間隔(条間)を決めておかなければなりません。
道具のサイズとすじ間隔が合っていないと除草が大変になるからです。
除草道具の幅が20cmであれば、多少の余裕をみて条間を25cmにするなど。

タネを播くという段階で、あとからやってくる除草作業を見越しておく必要があります。
それぞれの工程がつながっているというひとつの例です。


なにか作業をするとき、その先の工程を想像して、もしくは経験があるなら工程を思い出して、先の工程でスムーズに仕事を進めるには今の作業をどのように段取りするか。
常に考えながら仕事をすることで、全体的な仕事量はかなりスリムになっていきます。

 

労働管理や作業効率は意識することで変わる

ここで挙げた例はほんの一部です。
朝から晩まで働いてもなんだか収入が少ないなぁ、といった農家になるのは簡単です。
でもせっかく農業を仕事にしようとしているなら、収入が伴った誰もがうらやむような仕事をしてほしいと思います。
そのための第一歩として、
自分の労働をコストとしてみる。
作業効率を意識する。
といったことを常に頭に置いてみてください。

参考になれば幸いです。

 

 

栽培が下手でも時給3000円で働く農家になる方法とは?

もしかしたらあなたは、ひたすら栽培技術を磨こうとしていませんか?
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有機栽培農家・松本がやってしまった間違いとは?

農業をやりたいと考えたときに最も重要なことは

栽培技術の習得

であることは間違いありません。商品ができなければ何も始まりませんから。
ちゃんと作物を栽培できて、ある程度のレベルの農作物を自分で作れるようにならなければ、当たり前ですが買ってくれるお客様はいないわけです。
だから栽培技術を身につけることは最低限やらなければならないはずです。

じゃあここで、あなたが、農業のなかでも難しいとされる無農薬栽培に挑戦しようと考えていたら・・・。自分の育てたものを消費者に直接お届けしたいと考えていたら・・・。

それはほとんどの場合。
有機農業では王道とされる、野菜セット農家になるということです。
たくさんの種類の野菜や果物、米などを育てて、それを詰め合わせボックスという形でお客様へお届けする。
そういう農家です。

当サイトの管理者・松本は、この野菜セット農家になるときに大きな間違いをしてしまいました。

それは・・・

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