農業に対する世間的なイメージってあまりいいものではありませんよね?
あまり稼げない。
働けど働けど楽にならない。
朝から晩まで働いて大変な仕事だ。
貧乏暇なしの典型的な仕事。
3K(きつい、きたない、危険)の代表的な職種。
なんだかひどいイメージです。
さらに農業者の高齢化がイメージに重なり、農業は年寄りがやるもんだという空気感も漂っています。

もちろん上記のような側面はあります。
大変なわりに収入が伴っていなかったり、天候や市場価格に左右されて安定した仕事だとはお世辞にも言えないし。
でも。
農業は素晴らしい仕事だと胸を張って言える側面があるのも事実。
農業の世界に飛び込んでいこうと考えているのであれば、イメージに惑わされずちゃんと現実を知ったうえで一歩を踏み出してほしいと思います。

 

農家の収入実態を統計から見る

今回の記事ではおもに収入の実態を明らかにしていきますが、前提として
あくまでも平均値
であることをご了承ください。
たとえばサラリーマンの平均年収400万円といっても、業種ごとに平均年収は大きく差がありますし、企業規模別や年齢別、性別によっても平均年収にばらつきがあります。
とはいえ大きな傾向は見て取れると思います。
これと同様に、農業でも酪農なのか米なのか野菜なのかによって収入は大きく差が出ますし、経営規模や年齢別、地域によっても平均年収には差が出ます。
あくまでも平均値
であることは大前提ですので、ここはしっかりと押さえておいてください。

 

公表されている統計として信頼性があるのは農林水産省のデータだろうと思います。
農水省のホームページへ行けば様々な統計データがありますので、興味のある方は調べてみてください。

今回は「農家の所得の動向(1経営体当たり)」というデータを拾ってきています。

農家の所得動向統計

参考資料:農家の所得の動向(1経営体当たり)
 

これによると、平成27年の販売農家総所得496万円、そのうち農業所得153万円
となっています。
(※販売農家とは、経営耕地面積が30a以上または農産物販売金額が50万円以上の農家をいう)
ざっくりいえば、

農家というひとつの世帯収入がトータルで496万円、そのうち農業で得ている収入が153万円

ということです。
完全な趣味的農家を除いた農家の平均的な農業収入が153万円。
これは兼業農家、年金暮らし農家も含んだ数字ですので、奥様が会社勤めをしているとか祖父母が年金を受け取っているとか、農業だけで生活している農家の数字ではありません。

ですので、この数字だけをみて

「平均的な農業収入は153万円!やってられん!」

と農業に対して悲観的なイメージを持つのはどうかと思います。

 

本当に見ていただきたい数字は表の下半分です。

主業農家総所得704万円、うち農業所得558万円(平成27年)

となっています。
主業農家というのは、ものすごくざっくりと言ってしまえば農業収入だけで生計を立てようとしている農家のこと。
もちろん奥様が会社勤めをしていたり祖父母が年金を受け取っている場合もあるので世帯としての総所得は704万円と大きくなりますが、
農業所得558万円
という数字も決して小さくないことに注目してください。

2017年現在、サラリーマンの平均年収は約400万円です。
それと比較しても決して小さな数字はありません。

農業で生計を立てていくんだ!という本気農家なら、世帯として充分な収入を得られていることが統計データから見えてきます。

 

たんに収入さえ多ければいいという話でもない

ただし喜んでばかりもいられません。

サラリーマン400万円 < 主業農家558万円

という単純な比較はできないからです。
というのも、今回の558万円という数字は世帯としての収入です。
その農業収入を得るために何人で働いているのか、というデータが欠けています。
じつはこのあたりのデータもちゃんと提供されていて、

平均2.51人
となっています。
そこから計算される一人当たり農業所得は222万円です。
しかも時給もデータとして出ていて1385円となっています。

つまり。
農業収入を主とする農家は、世帯としては農業所得が558万円ある。
一人当たりの農業所得は222万円。
時給を計算してみると時給1385円で働いている。

という結果になっています。

どうでしょうか?
農業は儲からないという世間的なイメージと合っているでしょうか?
それとも思ったより稼げていますか?

 

働き盛り世代はちゃんと稼げることが重要

ここまでお読みいただいて、
なんだやっぱり収入的には大したことないな
今の仕事をやめてまで農業の道に進むのは怖いな
とガッカリしてしまった方が多いのではないでしょうか。

でも。
じつは知っていただきたい統計データが別にあります。
年齢別の農業収入です。
高齢化が進んだ今の農業界で、65歳を過ぎて年金収入もある農家ががっつり稼ごうとするのか。
若い人に比べると多くの収入を得ていくには力不足なんじゃないか。
働き盛りの30代40代だったらもっと稼げるんじゃないのか。
というのは簡単に想像できます。
ただ・・・農水省の統計には年齢別のデータを見つけることができませんでした。

今回探してきたのは「農業経営者」という雑誌でのアンケート調査です。
この調査によると

個人農場(一人当たり)の平均年収は
40代 688万円
50代 269万円
60代 208万円

となっています。

(参考URL:農業総合専門サイト「農業ビジネス」

40代の平均年収がとんでもなく高くなっています。
サラリーマンの平均年収どころか、かなりの水準なんです。
この数字だったら、

おぉ!農業いいね!

ってなりますよね、希望が持てますよね。

 

アンケート元が雑誌「農業経営者」であるという傾向

ただしこのデータにも気になる点はあります。
農業経営者という雑誌の購読者がアンケートの対象者なので、そのような雑誌を読むくらい
経営の意識が高い農業者たちの平均年収であるという点です。
おそらく、厳密に年齢別の平均年収を調べたら、数字はもっと低いものになると思います。

とはいえ。
この統計を前向きにとらえるなら
しっかりと農業を商売としてみて経営すれば、ちゃんとした収入を得られる
ということです。
努力が報われないわけではなく、いたってまともな仕事であることは分かっていただけたのではないでしょうか。

つまり。
収入面で農家になることをためらっているなら、そこは問題じゃないということ。
やる気を持って前に進んでほしいと思います。


ただし一点だけ気をつけてほしいのは・・・。
農家は自営業であり農業者は事業者です。
サラリーマンのように毎月決まった給料が入ってくる保証はありません。
大失敗すれば収入はゼロだし、大成功すれば御殿が建つ。
結果がすべてです。
それを理解したうえで飛び込んでくるなら、農家になるのは素晴らしい人生の選択になりますよ。


 

 

栽培が下手でも時給3000円で働く農家になる方法とは?

もしかしたらあなたは、ひたすら栽培技術を磨こうとしていませんか?
いいものを作れば売れると思っていませんか?
その道は、優秀な先進農家と戦うことになる、かなり危険な道です。死に物狂いで努力しても結果を残せないかもしれない道です。

それよりも、たとえ栽培が下手でも時給3000円、しかも週休3日で働く農家になる道があります。見つけさせすれば誰でも通れる道です。

そんな道どこにあるの?じつは・・・

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有機栽培農家・松本がやってしまった間違いとは?

農業をやりたいと考えたときに最も重要なことは

栽培技術の習得

であることは間違いありません。商品ができなければ何も始まりませんから。
ちゃんと作物を栽培できて、ある程度のレベルの農作物を自分で作れるようにならなければ、当たり前ですが買ってくれるお客様はいないわけです。
だから栽培技術を身につけることは最低限やらなければならないはずです。

じゃあここで、あなたが、農業のなかでも難しいとされる無農薬栽培に挑戦しようと考えていたら・・・。自分の育てたものを消費者に直接お届けしたいと考えていたら・・・。

それはほとんどの場合。
有機農業では王道とされる、野菜セット農家になるということです。
たくさんの種類の野菜や果物、米などを育てて、それを詰め合わせボックスという形でお客様へお届けする。
そういう農家です。

当サイトの管理者・松本は、この野菜セット農家になるときに大きな間違いをしてしまいました。

それは・・・

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